武沢信行の「社長の学校・事始め」 | 経営者会報 (社長ブログ)
社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
コントロール係数<その2>
●前号の続き「コントロール係数」について取り上げます。改めて、「コントロール」可能な出来事と、「コントロール」不可能な出来事とを整理してみましょう。
●まず、「コントロール」という言葉の意味は、"自分の意思で結果を左右できる能力"のことでした。思った通りの場所へボールを投げることができるピッチャーのことを「コントロールがいい」と言いますが、それと同じ意味です。
●一方、起きてしまった出来事を受け入れ、そこから最善の対応を素早くとれる能力のことを「マネジメント」と言う、とも説明しました。
●つまり、経営の仕事とは、「コントロール」と「マネジメント」という2つの力の“和”を高めることでもあるわけです。
◇コントロール可能・・・自分自身とその未来
◇コントロール不可能・・・天候やアクシデント、社会現象、それに、過去
◇中間・・・他人(顧客、上司、部下、家族)や世の中
といったところでしょうか。
●自分が決めた目標をきっちりと達成しようとしたら、未来に対するコントロール係数を高めていかねばなりません。そのためには、粘り強さが必要になります。
●たとえば、営業という仕事を例にして考えてみましょう。目標が未達に終わった営業マンは、達成した営業マンと違ってサボっていたのでしょうか? サボっていた人もいるかも知れませんが、それがすべての理由とは思えません。
●『成功哲学』の著者ナポレオン・ヒルは、「大多数の人間が失敗するのは、失敗した計画に勝る新しい計画をたてるだけの粘り強さに欠けるからである」と語っています。この理論をそのまま当てはめるなら、未達成の営業マンは、よりよい計画作りをする粘り強さに欠けているということになります。
●部下の販売実績が計画を下回ったときには、その原因を尋ねてみましょう。いろいろな返答が返ってくるでしょうが、“自分の中に原因がある”ときちんと受け止めているなら、見込みがあります。もし、そうでなければ、実績が上向く可能性はありません。これこそが、結果をコントロール可能とみているのか、そうでないのかの違いなのです。
●計画未達の営業マンから返ってくる典型的な回答を分析してみましょう。
1.「どの客先も要求が厳しく見積もり負けします」
これは、売れない理由を景気や他社のせいにしており、自分ではコントロールできない、と表明しているようなものです。そこから脱却して、具体的に自分はどうしたいのかを考えることによって、コントロール係数は上がるでしょう。
2.「うちの商品では他社に太刀打ちできません」
売れない理由は自社製品の競争力のせいとしています。これも、計画未達は自分のコントロール圏外の問題、と言わんばかりです。
3.「今までの売り方が通用しなくなってきました。新しい作戦を考案する必要があります」
計画未達を自分自身もしくは、自部門の問題ととらえています。ここからは、結果をコントロールしようという姿勢が感じられます。
●もちろん、うまくいかない原因を頭の中でじっくり考えることも大切ですが、膨大に試してうまくいったものを残すという、エジソンの発明手法も参考になります。
●いずれにしろ、未来に対するあなたのコントロール係数を高めることが目標達成への精度を上げることにつながるわけです。ぜひ、主体的にこのテーマと格闘していきましょう。
●まず、「コントロール」という言葉の意味は、"自分の意思で結果を左右できる能力"のことでした。思った通りの場所へボールを投げることができるピッチャーのことを「コントロールがいい」と言いますが、それと同じ意味です。
●一方、起きてしまった出来事を受け入れ、そこから最善の対応を素早くとれる能力のことを「マネジメント」と言う、とも説明しました。
●つまり、経営の仕事とは、「コントロール」と「マネジメント」という2つの力の“和”を高めることでもあるわけです。
◇コントロール可能・・・自分自身とその未来
◇コントロール不可能・・・天候やアクシデント、社会現象、それに、過去
◇中間・・・他人(顧客、上司、部下、家族)や世の中
といったところでしょうか。
●自分が決めた目標をきっちりと達成しようとしたら、未来に対するコントロール係数を高めていかねばなりません。そのためには、粘り強さが必要になります。
●たとえば、営業という仕事を例にして考えてみましょう。目標が未達に終わった営業マンは、達成した営業マンと違ってサボっていたのでしょうか? サボっていた人もいるかも知れませんが、それがすべての理由とは思えません。
●『成功哲学』の著者ナポレオン・ヒルは、「大多数の人間が失敗するのは、失敗した計画に勝る新しい計画をたてるだけの粘り強さに欠けるからである」と語っています。この理論をそのまま当てはめるなら、未達成の営業マンは、よりよい計画作りをする粘り強さに欠けているということになります。
●部下の販売実績が計画を下回ったときには、その原因を尋ねてみましょう。いろいろな返答が返ってくるでしょうが、“自分の中に原因がある”ときちんと受け止めているなら、見込みがあります。もし、そうでなければ、実績が上向く可能性はありません。これこそが、結果をコントロール可能とみているのか、そうでないのかの違いなのです。
●計画未達の営業マンから返ってくる典型的な回答を分析してみましょう。
1.「どの客先も要求が厳しく見積もり負けします」
これは、売れない理由を景気や他社のせいにしており、自分ではコントロールできない、と表明しているようなものです。そこから脱却して、具体的に自分はどうしたいのかを考えることによって、コントロール係数は上がるでしょう。
2.「うちの商品では他社に太刀打ちできません」
売れない理由は自社製品の競争力のせいとしています。これも、計画未達は自分のコントロール圏外の問題、と言わんばかりです。
3.「今までの売り方が通用しなくなってきました。新しい作戦を考案する必要があります」
計画未達を自分自身もしくは、自部門の問題ととらえています。ここからは、結果をコントロールしようという姿勢が感じられます。
●もちろん、うまくいかない原因を頭の中でじっくり考えることも大切ですが、膨大に試してうまくいったものを残すという、エジソンの発明手法も参考になります。
●いずれにしろ、未来に対するあなたのコントロール係数を高めることが目標達成への精度を上げることにつながるわけです。ぜひ、主体的にこのテーマと格闘していきましょう。
ボードメンバープロフィール
武沢 信行氏
1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。
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