大きくする 標準 小さくする

«前の記事へ 次の記事へ»


終始一貫の秘訣

投稿日時:2012/07/23(月) 09:47rss

●「体重がなかなか減らないのですが・・・」とジムのコーチに相談しました。このジムに通い始めて一ヶ月、週に3回のペースでトレーニングに励んでいるのに体重が1キロしか減らないのです。
 
私のトレーニング履歴カードを見ながらコーチはこう言いました。
「大丈夫です!あなたは今日も来られましたから」
「え?」
「明日もお越しになれば更に大丈夫です」
なんとも哲学的な回答です。おそらく、コーチのメッセージは「結果に一喜一憂せずにやり続けなさい」というものでしょう。釈然としないながらもなかなか本質を突いた助言だと感心したことを覚えています。
 
●「体重が減らない」の他にも私たちには思い通りにならないことがたくさんあります。
たとえば「早起きができない」「読書の時間が確保できない」「良い習慣が守れない」などなど。
 
●あるご婦人が、「どうしたら終始一貫、サッと起きられるようになるでしょうか」と尋ねられた丸山敏雄師は、次のように答えたそうです。
 
「明日の朝ひと朝だけサッと起きてみることです。終始一貫早起きしようなどと思わないことです。終始一貫とは明日の朝のことですから。あなたは終始一貫を何十年と思っている。人間、明日もわからないのですからよけいな取り越し苦労をしないで、"明日の朝ひと朝”だけに集中しなさい。それが終始一貫なのですから」
 
★丸山敏雄 http://maruyamatoshio.com/ 
 
●それを聞いた彼女は、「ああ、それなら出来るかも・・・。ひと朝くらいなら私でも出来そうです」と答えたそうです。
「いつもそういう気持ちでいれば、ちゃんとできます」と丸山師。
結局その女性は一貫して朝起きができる人になったといいます。
 
●丸山自身、学生時代は書道が落第寸前の成績でした。そこで、書道の先生を訪ね、上達の方法を質問したところ、「一日に10枚清書せよ」と助言されたそうです。
 
そこで、"先生が10枚と言われたのだから、私は12枚清書して先生の教えにこたえよう"と心に決め、その日から、毎日12枚以上の清書をすることが日課となったそうです。やがて書道は丸山師の趣味になり、やがて日本を代表する書家にもなりました。終始一貫の力は絶大なのです。
 
●習慣は第二の天性といいますが、人として基本的なことがきちんとできるようになることはとても大切なことです。それには終始一貫が必要であり、それは今日一日決めたことを実行することのようです。
 
大切なことは“今日だけ“実行するようにしましょう。

 

ボードメンバープロフィール

board_member

武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

バックナンバー

<<  2024年3月  >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31