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2007年08月24日(金)更新

無私の人間関係

●今日は日頃もてない私が、もてる方法を考えてみました。

●その昔、坂本竜馬が同志の新宮馬之助に対し、「君は男ぶりがよいから女が惚れる。僕は男ぶりが悪いがやっぱり女が惚れる」と語ったように、古今東西、実力者が異性にもてるのは変わらないようです。

●これはなにも人間に限った話ではなく、たとえばサルの世界でも「メス猿にもてないオスは、群れのボスになれない」と言われています。そうなると、ボス猿ならぬ社長もやはり、異性からもてなければなりません。

●さて、どちらにしても異性からもてる必要がありそうなのですが、問題となるのは、そのもて方でしょう。もてることに汲々としてしまい、女性の心理学について書かれた本を読みあさったり、ナンパのテクニックだけを勉強しているようではすでに失格。あなたの本質とは違う表面的な部分で相手に好かれても意味がないのです。ありのままのあなたを見せ、それでもてるようになってこそでしょう。

●できる社長は社員からもてるものですし、できる営業マンはお客からもてます。異性としてもてるのか、取引先として信頼されるのか、担当者として可愛がられるのか、社長として尊敬されるのか、いずれにしても相手の心をつかむという点では似ています。

●私はこれまで、「実力のある人は例外なくもてるものだ」と思っていました。しかし逆に、「もてる人」が「仕事のできる人」かというと、必ずしもそうではないようです。
●先日、ある人材派遣会社を訪問したときのことです。「あそこにいるうちの社員は、お客さんにはとてもウケがいいのですが、社内ではどうも評判が良くないんです」という話を聞きました。実際にその人に会ってみると、たしかに営業マンとは思えないほどぶっきらぼうで、ひとクセもふたクセもありそうな人です。

●「お客さんには好評だけど、社内では不評」なんて、いったいどういうことだろうと最初は疑問に思いましたが、考えてみたら自分もそうだったではないか、とそのとき気づいたのです。

●誰でも外では外面(そとづら)が、内では内面(うちづら)があります。そのギャップ自体は、大小の程度の差はあれど、誰にでも多少はあります。言い換えると、外面と内面のギャップが少ない人ほど、自分に無理をさせない毎日を送っているとも言えます。

●人は誰でも、自らに魅力がないと思っていたり、自信がないときは外面を取り繕おうとします。同様に、自分が働いている会社や製品・サービスに自信をもてないときも、やっぱり外面を取り繕わなければなりません。

●かくいう私も、メルマガやブログをやる前は、顧問先を増やさないと売上が伸びませんでした。振り返ってみると、その頃は「経営コンサルタントなら専門家っぽくふるまおう」「尊敬されよう」「相談されよう」などと汲々としている時期でもありました。実力を誇示するため、いつも緊張して、夜の宴席ですらくつろげないほどでした。そのような状態ですから、一日の仕事を終えて帰宅すると、当然ドッと疲れます。

●でも、今は当時と違い、いつでも本音を出し、いつでもリラックスした状態でいます。なぜそうなったかというと、「私心」がなくなったから、つまり「無私」になれたからです。相手から何かの見返りを求めなくなったのです。

●「無私」になるためには、経済的にも精神的にも独立しなければならないのに加え、真の自信が必要です。無私の状態になるのは決して簡単なことではありませんが、これが営業のキモであり、リーダーシップのツボであり、異性にもてる秘訣だと、私は思うのです。