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2007年10月05日(金)更新

刀と矢の補給

●安倍前総理が突如辞任を発表したその日、多くの政治家や評論家から「刀折れ、矢尽きた」と評する声が上がりました。非常に高い支持率でスタートした安倍内閣ですが、閣僚の相次ぐ不祥事などで支持率が低下し、どうにも下落傾向に歯止めがかからなかったようです。最初は安倍さんも、「閣僚と自民党は不人気だが、自分だけは人気がある」と思いこんでいたのでしょう。

●しかし参院選以後、自分こそが不人気の真の原因だと気づかされたとき、文字どおり支えるものがなくなったと感じたのでしょう。その瞬間、「刀折れ、矢尽きた」のではないでしょうか。

●あなたの会社の営業マンも「刀折れ、矢尽きた」状態になってはいませんか? あの営業法、このチラシ、こっちの企画とやっていくうちに努力が実らないと感じ、いつしか負け癖がついてしまった、ということはないでしょうか?

●経営者は営業に対して、刀も矢も供給しなければなりません。しかも、なまくらではない、強くて切れる刀と、よりしなやかで攻撃力の高い矢を供給するのが、経営者の大切な仕事なのです
●とはいえ、それは営業の要求をそのまま鵜呑みにするということではありません。営業とはいつの時代でも、商品をよりよくして、原価もより安くして、さらに広告や宣伝をガンガン出してくれ、と要求する人種です。そのような要求をすべて鵜呑みにしていては、利益が出るはずはありません。

●「『危機感によるマネジメント』と『キャンペーンによるマネジメント』には限界がある」とドラッカーが指摘していることからも言えるように、大切なことは、アイデアの補給なのです

アイデアとは、営業に対する心構え、知識、意欲、技術、習慣を改善し続けるためのものです。その取り組みにゴールはありません

●営業社員一人ひとりに、毎日新鮮な「!」を提供しましょう。それこそが、刀と矢の補給になるのですから。