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社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
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2007年04月20日(金)更新
営業マンは自動販売機にあらず
●「営業社員を自動販売機のように扱ってはなりません」
そんなことは言われなくても当たり前のことなのですが、本当にそう言い切れるでしょうか。
●ある会社でこんなことがありました。ただし、名前はすべて仮名です。
●A電子株式会社の営業部に配属された山下君と金原君は、同期入社。二人は幼なじみの仲良しで、互いに誘いあってA電子に昨年入ったそうです。ちょうど一年を経過した頃、営業成績を比較してみたら、なんと5倍もの開きがありました。山下君の圧勝だったのです。
●二人の営業成績を引き合いに、A電子の社長は全社員会議で、次のように話しました。
「山下君は本当によくがんばってくれた。もともと期待してはいたが、その期待をも大きく上回る実績を残してくれた。ご苦労様と言いたい。一方、金原君の成果は平凡だったと言わざるを得ない。努力不足だとは言わないが、身近に山下君という良きお手本がいるので、彼を見習い、今後はより一層発奮してもらいたい」
●社長の言った、ライバル心をあおり、奮い立たせるようなハッパのかけ方にはある種の効果があるかも知れません。しかし、直属上司(営業部長)までもが、社長と同じようなハッパをかけるだけの指導に終始しているのだとしたら、問題があります。金原君が今後何をどうすべきかを示し導いてあげるような、具体的な行動計画を立てるべきでしょう。
●実際に二人に会ってみました。仲良しというから似たもの同士だと思っていたら、性格はまるで違いました。山下君は社交的な性格で、気配りもできるし話術も巧みです。一方、金原君は社交性に乏しくて、内向的な印象があり、話す言葉も途切れがちです。その部分だけを見た場合、金原君は営業マンに向いていないように思えます。
●山下君のように社交的で人から好かれやすい性格は、営業マンとしての武器になるのは間違いありません。しかし、営業は性格だけではないはずです。金原君は金原君の性格のままでも、他の部分を磨き上げることにより、山下君とは違ったタイプの優れた営業マンになれるはずです。
●営業マンを育成するためには、知識や技術といったテクニカル面と、心構えやモチベーションといったメンタル面の2つに分けてアプローチしていく必要があります。セールス能力開発というテーマをこれら2つに分類するとすれば、次のように分けることができるでしょう。
【テクニカル面のアプローチ】
<知識>
・商品知識(自社製品や他社製品)
・業界全般の知識と会社知識
・顧客心理や顧客ニーズに関わる知識
・計数の知識
<技術>
・コミュニケーション技術(聞き方や話し方)
・見込み客発見の技術
・アポイント電話の技術
・商談におけるプレゼンの技術
・提案書や企画書、見積書の作成技術
・クロージングの技術
・契約を締結までもっていく技術
・アフターフォローの技術
・良好な人間関係を構築する技術
・スケジュール管理やタスク管理、勤務習慣の技術
【メンタル面のアプローチ】
<心構え>
・対人関係における心構え
・自社製品に対する信頼と自信
・営業力を磨くことに対する意義
・目標を達成するための強い意志
・お客様に感謝される喜びを知る
<モチベーション>
・自社そのものと自社製品に対する誇り
・自分個人として夢や目標
・仕事上の目標達成と個人での目標達成の同一視
・自社のビジョンと個人の価値観における接点の再確認
・目標と実績を対比し、常に行動計画を更新する
・小さな成功体験を積み重ねることで、自信を深める
●直属上司である営業部長は、金原君は山下君に比べ、これらのどこが劣っていたのかを把握し、克服策を作らなければなりません。単に実績だけを比較してハッパをかけるだけでは、上司として失格です。それでは営業マンを自動販売機と同じに扱っていると批判されても反論できません。
●上司がなすべき仕事は、部下同士が励まし合い、成長することで新たな高みへ到達できるよう、それぞれにあった指導計画をつくり、導いていくことなのです。
そんなことは言われなくても当たり前のことなのですが、本当にそう言い切れるでしょうか。
●ある会社でこんなことがありました。ただし、名前はすべて仮名です。
●A電子株式会社の営業部に配属された山下君と金原君は、同期入社。二人は幼なじみの仲良しで、互いに誘いあってA電子に昨年入ったそうです。ちょうど一年を経過した頃、営業成績を比較してみたら、なんと5倍もの開きがありました。山下君の圧勝だったのです。
●二人の営業成績を引き合いに、A電子の社長は全社員会議で、次のように話しました。
「山下君は本当によくがんばってくれた。もともと期待してはいたが、その期待をも大きく上回る実績を残してくれた。ご苦労様と言いたい。一方、金原君の成果は平凡だったと言わざるを得ない。努力不足だとは言わないが、身近に山下君という良きお手本がいるので、彼を見習い、今後はより一層発奮してもらいたい」
●社長の言った、ライバル心をあおり、奮い立たせるようなハッパのかけ方にはある種の効果があるかも知れません。しかし、直属上司(営業部長)までもが、社長と同じようなハッパをかけるだけの指導に終始しているのだとしたら、問題があります。金原君が今後何をどうすべきかを示し導いてあげるような、具体的な行動計画を立てるべきでしょう。
●実際に二人に会ってみました。仲良しというから似たもの同士だと思っていたら、性格はまるで違いました。山下君は社交的な性格で、気配りもできるし話術も巧みです。一方、金原君は社交性に乏しくて、内向的な印象があり、話す言葉も途切れがちです。その部分だけを見た場合、金原君は営業マンに向いていないように思えます。
●山下君のように社交的で人から好かれやすい性格は、営業マンとしての武器になるのは間違いありません。しかし、営業は性格だけではないはずです。金原君は金原君の性格のままでも、他の部分を磨き上げることにより、山下君とは違ったタイプの優れた営業マンになれるはずです。
●営業マンを育成するためには、知識や技術といったテクニカル面と、心構えやモチベーションといったメンタル面の2つに分けてアプローチしていく必要があります。セールス能力開発というテーマをこれら2つに分類するとすれば、次のように分けることができるでしょう。
【テクニカル面のアプローチ】
<知識>
・商品知識(自社製品や他社製品)
・業界全般の知識と会社知識
・顧客心理や顧客ニーズに関わる知識
・計数の知識
<技術>
・コミュニケーション技術(聞き方や話し方)
・見込み客発見の技術
・アポイント電話の技術
・商談におけるプレゼンの技術
・提案書や企画書、見積書の作成技術
・クロージングの技術
・契約を締結までもっていく技術
・アフターフォローの技術
・良好な人間関係を構築する技術
・スケジュール管理やタスク管理、勤務習慣の技術
【メンタル面のアプローチ】
<心構え>
・対人関係における心構え
・自社製品に対する信頼と自信
・営業力を磨くことに対する意義
・目標を達成するための強い意志
・お客様に感謝される喜びを知る
<モチベーション>
・自社そのものと自社製品に対する誇り
・自分個人として夢や目標
・仕事上の目標達成と個人での目標達成の同一視
・自社のビジョンと個人の価値観における接点の再確認
・目標と実績を対比し、常に行動計画を更新する
・小さな成功体験を積み重ねることで、自信を深める
●直属上司である営業部長は、金原君は山下君に比べ、これらのどこが劣っていたのかを把握し、克服策を作らなければなりません。単に実績だけを比較してハッパをかけるだけでは、上司として失格です。それでは営業マンを自動販売機と同じに扱っていると批判されても反論できません。
●上司がなすべき仕事は、部下同士が励まし合い、成長することで新たな高みへ到達できるよう、それぞれにあった指導計画をつくり、導いていくことなのです。
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