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社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
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2011年03月04日(金)更新
ワーク・ライフ・アンバランス
●昨年か一昨年あたりから「ワーク・ライフ・バランス」という言葉をよく聞くようになりました。仕事と個人生活のバランスを取りましょう、ということでしょうが、私はそれを若い経営者に言ってほしくないと思います。
●最近もある若手社長がこう言っていました。
「武沢さん、経営者にはバランス感覚が大切だと思う。極端な攻めや極端な守りにならないようにバランスを注意しています。いわゆる"中庸"というやつですね。会社経営しながらも子供を毎日風呂に入れてやるのもワーク・ライフ・バランスの経営なんじゃないですか」と。
●たしかにバランスは大切ですが、バランスのとりかたはひとつではありません。右か左かの中間で均衡を保つことだけが「バランス」ではなく、両極端を行き来して、一番居心地のよい場所を見つけられる能力が「バランス」だと思うのです。
●社長が子供を風呂に入れてやるのは週に一回か二回で充分で、会社を伸ばし、社員にはそのような親子で過ごす時間をつくってあげるのが社長の本来の役目ではないでしょうか。
●「“足して2で割る”案は最悪になる」 とオリエンタルランドの加賀見俊夫さんが言っていますが、真のバランスと単なる折衷案とは別物なのでしょう。
ましてやこれから世の中に打って出ようという若々しい会社の場合、信長の桶狭間のように一点突破しなければならない時だってあります。そんなときはバランスなんてクソ喰らえで、思いきったアンバランスこそ勝利の鍵という時もあるのです。
●ですから、「ワーク・ライフ・アンバランス」が正しいこともあると考えておきましょう。
それは風呂の入り方と同じです。
熱い湯とぬるい湯、人それぞれバランスの良い湯加減に好みがあります。
熱い湯にサッと浸かって出る人もいれば、ぬるい湯に長時間浸かるのが好きな人がいます。
同じ人でもそれを使い分けるでしょう。
時には、高温サウナと冷水浴を交互に繰り返すことで体調を整えることもあるのです。
●京セラ創業者の稲盛和夫さんは「位相」という言葉をつかっています。
打ち上げられたロケットは、大気圏を突破するまでの間はものすごいパワーを必要とします。しかし、一端、大気圏を突破してしまえば、ほとんどエネルギーを必要としない宇宙空間に入ることができます。そこでは、大気圏よりも早いスピードで地球の周りをまわっているのですが、エネルギーは必要としない。
経営もそれと同じです。「位相」に至るまでのエネルギーがずっといつまでも必要なのではありません。逆からいえば、「位相」に至るまでの間はエネルギー量を決して下げてはならないという教えでもあります。
経営者たる者、積極的に「ワーク・ライフ・アンバランス」で行くべき時もある、と考えておきたいものです。ただし、部下にそれを強要するのは賛成しません。
●最近もある若手社長がこう言っていました。
「武沢さん、経営者にはバランス感覚が大切だと思う。極端な攻めや極端な守りにならないようにバランスを注意しています。いわゆる"中庸"というやつですね。会社経営しながらも子供を毎日風呂に入れてやるのもワーク・ライフ・バランスの経営なんじゃないですか」と。
●たしかにバランスは大切ですが、バランスのとりかたはひとつではありません。右か左かの中間で均衡を保つことだけが「バランス」ではなく、両極端を行き来して、一番居心地のよい場所を見つけられる能力が「バランス」だと思うのです。
●社長が子供を風呂に入れてやるのは週に一回か二回で充分で、会社を伸ばし、社員にはそのような親子で過ごす時間をつくってあげるのが社長の本来の役目ではないでしょうか。
●「“足して2で割る”案は最悪になる」 とオリエンタルランドの加賀見俊夫さんが言っていますが、真のバランスと単なる折衷案とは別物なのでしょう。
ましてやこれから世の中に打って出ようという若々しい会社の場合、信長の桶狭間のように一点突破しなければならない時だってあります。そんなときはバランスなんてクソ喰らえで、思いきったアンバランスこそ勝利の鍵という時もあるのです。
●ですから、「ワーク・ライフ・アンバランス」が正しいこともあると考えておきましょう。
それは風呂の入り方と同じです。
熱い湯とぬるい湯、人それぞれバランスの良い湯加減に好みがあります。
熱い湯にサッと浸かって出る人もいれば、ぬるい湯に長時間浸かるのが好きな人がいます。
同じ人でもそれを使い分けるでしょう。
時には、高温サウナと冷水浴を交互に繰り返すことで体調を整えることもあるのです。
●京セラ創業者の稲盛和夫さんは「位相」という言葉をつかっています。
打ち上げられたロケットは、大気圏を突破するまでの間はものすごいパワーを必要とします。しかし、一端、大気圏を突破してしまえば、ほとんどエネルギーを必要としない宇宙空間に入ることができます。そこでは、大気圏よりも早いスピードで地球の周りをまわっているのですが、エネルギーは必要としない。
経営もそれと同じです。「位相」に至るまでのエネルギーがずっといつまでも必要なのではありません。逆からいえば、「位相」に至るまでの間はエネルギー量を決して下げてはならないという教えでもあります。
経営者たる者、積極的に「ワーク・ライフ・アンバランス」で行くべき時もある、と考えておきたいものです。ただし、部下にそれを強要するのは賛成しません。
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