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2009年12月04日(金)更新

会社の動体視力

●スポーツでは、「動体視力」が大切だと言われます。「動体視力」とは、移動するひとつの目標物を連続して追い続ける眼の能力のこと。野球のバッティングでいうと、ボールに眼を追従させる能力がこれにあたります。

●ですが、動体視力だけが優れていても能力的に十分とはいえず、「眼球運動能力」も大切だといわれています。こちらは、サッカーのゴールキーパーが瞬時に移動するボールや相手選手にすばやく視線を動かすための、眼球自体の運動能力のことです。

●さらに眼の能力には、視野の広さと的確さをあらわす「周辺視力」、移動または静止する目標物に対して、瞬時にフォーカスを当てる「瞬間視力」などもあります。「ボールが止まって見える」と豪語した野球の川上哲治選手は、たぶん「瞬間視力」が異常に高かったのでしょう。

以上の能力が渾然一体となって、競技能力をサポートしているのです。

●ここで整理すると、スポーツ選手に求められるものは身体そのものの運動技能に加え、
・動体視力
・眼球運動能力
・周辺視力
・瞬間視力
などの、眼の能力も大切だということです

●では会社経営はどうでしょうか?

変化に対応できる会社のことを次のようにたとえることがあります。

・作業しながらでも、そのやり方を変えることができる
・車の運転をしながらタイヤ交換ができる
・実行しながら計画を変えることができる・・・etc.

いずれもおかしな話に聞こえますが、そうしたことを行なうのが経営というもの。変化に対して迅速かつ柔軟に対応できる経営組織を作りたいものです。

そのためには、計画→実行→評価→対策→計画→・・・と続くマネジメントサイクルが、一流アスリートたちの視力のようにきちんと機能しているかどうかがポイントです

●ですので、計画値と実績値の誤差を、可能なかぎり短いスパンで把握できなければなりません。「翌月に送られてくる月次試算表を見るまで、今月の業績がわからない」という状態をいち早く卒業し、週ごと、日ごとであっても実績値が把握できる状態を作りましょう。

●また、アイデアが浮かんでから実行に移すまでのリードタイム(準備時間)をどれだけ短くできるかも重要です。なぜなら、今日思いついたグッドアイデアが、明日も素晴らしいままであるとは限りません。鮮度が落ちないうちに実行してこそ、いいアイデアなのです

「変化にもっともよく適応したものが生き残る」、とダーウィンが『種の起源』で結論づけたように、私たちの会社も変化に適応できる俊敏さと柔軟さが欠かせません。会社全体の変化対応力を高めるのに必要なことを、着実に実行していこうではありませんか。