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社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
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2010年12月17日(金)更新
顧客満足度レベル表
●コンサルタントとして駆け出しのころ、あるパチンコホールの経営者から「店舗用のマニュアルを作りたい」という依頼がありました。
お引き受けしたのはよいのですが、参考事例がなくて困りました。小売店や飲食店のマニュアルは市販の参考書で充分役に立つのですが、パチンコホールとなると、きわめて特殊な仕事や用語を使います。「ゴト師」とか「ドル箱」とか「サービス玉」とか「景品交換」など、まずパチンコにあまり縁のなかった私自身が覚えることがたくさんありました。
そのおかげで、現場のベテラン店長や幹部からたくさんのことを教えていただき、ほぼ1年がかりで「新人用」「一般社員用」「店長用」の三種類のマニュアルを作りあげることができました。
●「接客マニュアル」を整備するにあたって、まず「顧客満足度レベル表」というものを作りました。これは、"あなたは今、どのレベルにいるか。上のレベルに行くには何をすべきか"を明確にしたものです。
★レベル1.顧客たたき(社内にいてはいけないレベル)
自分の都合を優先し、お客様に感謝の気持ちを表せていない。時にはお客様に嫌な顔を見せ
たり、ぞんざいな口のきき方をしたりする。
★レベル2.義務感だけ(三ヶ月以内に改善しないと社内にいられない)
お客様に対して最低限のマナーは守ってはいるが、お客様の立場にたって何かをしてあげよ
うという気持ちまでは持ち合わせていない。むしろお客様は、店側の都合に合わせるべきだ
と思っていてイレギュラーな対応を嫌う。
★レベル3.ハンバーガーショップ店員(最低限の社員合格レベル)
お客様から言われたことを速やかにこなすことができる。だが標準化された受け答えをする
ことが大半で、臨機応変に人・時・状況に応じた対応まではできない。
★レベル4.デパートガール(社員として及第点を与えることができるレベル)
標準化された対応がきちんと出来るだけでなく、お客様の期待や要望にしっかり応えるため
の個別対応もできる。お客様の顔を覚え、好みを覚え、お客様が望めば親密なコミュニケー
ションも取ることができる。
★レベル5.ホテルマン(一般社員が目指したい究極のレベル)
一流ホテルのフロントのような落ち着きと信頼感、それにフレンドリーさをもってお客様に
接し続ける。もし、クレームやトラブルなどでお客様との関係にヒビが入りそうになっても、
お店側を防衛しようとするだけでなく、お客様の立場や言い分を尊重し、双方が納得できる
答えを見つけ出すことができる。
★レベル6.ドクター(店長以上の役職者に期待したいレベル)
お客様の表面的なニーズの裏にある本当のニーズをつかみ取り、そのニーズを満足させるサ
ービスを提供しようとする。お店の短期的な利益に合致していなくとも、お客様との長期的
な信頼関係構築を尊重する。
●この会社では「レベル6」まで作りましたが、現場の社員には「レベル5」までを要求しました。
この「顧客満足度レベル表」は、これを仕上げる過程で徹底的な議論がなされました。実は、その過程に価値があったように思います。店舗間の認識のズレや作業の不統一がなくなっていったからです。さらに、「我社は誰のために、どのように喜ばれたいのか」という大切な問いかけに対して、幹部以上が共通の答えを持てるようになっていったのが大きな財産でした。
●マニュアルは作ることが目的ではなく、作るプロセスに経営者が入って議論することが大切です。
ちなみにこの会社はある県内でも有数なパチンコ企業として優秀な若者たちが入社する会社になっています。
お引き受けしたのはよいのですが、参考事例がなくて困りました。小売店や飲食店のマニュアルは市販の参考書で充分役に立つのですが、パチンコホールとなると、きわめて特殊な仕事や用語を使います。「ゴト師」とか「ドル箱」とか「サービス玉」とか「景品交換」など、まずパチンコにあまり縁のなかった私自身が覚えることがたくさんありました。
そのおかげで、現場のベテラン店長や幹部からたくさんのことを教えていただき、ほぼ1年がかりで「新人用」「一般社員用」「店長用」の三種類のマニュアルを作りあげることができました。
●「接客マニュアル」を整備するにあたって、まず「顧客満足度レベル表」というものを作りました。これは、"あなたは今、どのレベルにいるか。上のレベルに行くには何をすべきか"を明確にしたものです。
★レベル1.顧客たたき(社内にいてはいけないレベル)
自分の都合を優先し、お客様に感謝の気持ちを表せていない。時にはお客様に嫌な顔を見せ
たり、ぞんざいな口のきき方をしたりする。
★レベル2.義務感だけ(三ヶ月以内に改善しないと社内にいられない)
お客様に対して最低限のマナーは守ってはいるが、お客様の立場にたって何かをしてあげよ
うという気持ちまでは持ち合わせていない。むしろお客様は、店側の都合に合わせるべきだ
と思っていてイレギュラーな対応を嫌う。
★レベル3.ハンバーガーショップ店員(最低限の社員合格レベル)
お客様から言われたことを速やかにこなすことができる。だが標準化された受け答えをする
ことが大半で、臨機応変に人・時・状況に応じた対応まではできない。
★レベル4.デパートガール(社員として及第点を与えることができるレベル)
標準化された対応がきちんと出来るだけでなく、お客様の期待や要望にしっかり応えるため
の個別対応もできる。お客様の顔を覚え、好みを覚え、お客様が望めば親密なコミュニケー
ションも取ることができる。
★レベル5.ホテルマン(一般社員が目指したい究極のレベル)
一流ホテルのフロントのような落ち着きと信頼感、それにフレンドリーさをもってお客様に
接し続ける。もし、クレームやトラブルなどでお客様との関係にヒビが入りそうになっても、
お店側を防衛しようとするだけでなく、お客様の立場や言い分を尊重し、双方が納得できる
答えを見つけ出すことができる。
★レベル6.ドクター(店長以上の役職者に期待したいレベル)
お客様の表面的なニーズの裏にある本当のニーズをつかみ取り、そのニーズを満足させるサ
ービスを提供しようとする。お店の短期的な利益に合致していなくとも、お客様との長期的
な信頼関係構築を尊重する。
●この会社では「レベル6」まで作りましたが、現場の社員には「レベル5」までを要求しました。
この「顧客満足度レベル表」は、これを仕上げる過程で徹底的な議論がなされました。実は、その過程に価値があったように思います。店舗間の認識のズレや作業の不統一がなくなっていったからです。さらに、「我社は誰のために、どのように喜ばれたいのか」という大切な問いかけに対して、幹部以上が共通の答えを持てるようになっていったのが大きな財産でした。
●マニュアルは作ることが目的ではなく、作るプロセスに経営者が入って議論することが大切です。
ちなみにこの会社はある県内でも有数なパチンコ企業として優秀な若者たちが入社する会社になっています。