ブログ個人トップ | 経営者会報 (社長ブログ)
社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
- トップページ
- ブログ個人トップ
前ページ
次ページ
2010年04月09日(金)更新
待ち伏せ読書
●「他人が自分に期待するより高い基準で、責任を負いたまえ。弁解をしてはいけない」 (米牧師:ヘンリー・ワード・ビーチャー)という言葉があります。
私の記憶が正しければ、名古屋のT社長は約束に一度も遅れたことがありません。それどころか、いつも私より先に待ち合わせ場所に到着しています。名古屋、東京、アジアと飛び回り、大変お忙しい社長なのに、どうしていつも私より先に待っておられるのか不思議でした。
●ある時、ものは試しに待ち合わせ場所に30分前に行ってみました。すると、すでにT社長は先に待っておられるではありませんか。そして、いつも決まって本を読んで待っておられるのです。完全に意識してそうされているのだと思い、あるとき尋ねてみました。
するとこんな答えが返ってきました。
「私は約束の時間に遅れて恐縮しながら人に会うのが嫌なんですよ。遅れると相手に失礼になるだけじゃなくて、自分に嫌気がさしてくるでしょう。その時点でもう負けですよ」
●早めに約束場所へ行って読書して相手を待つ。なるほど合理的な方法です。
「待ち伏せ読書」とでも命名したくなるほど、このやり方は一石二鳥にも三鳥にもなります。
読書時間が取れないとおなげきの方に最適な読書法かもしれません。仮に毎月30回の待ち合わせがあるとして、一回平均30分の待ち伏せ読書をすれば、15時間も読書時間が確保できます。待ち伏せ読書だけで一ヶ月に数冊の本を読めてしまう計算です。
●T社長曰く、
「こうすることで、もし相手が遅れてきても全然気になりません。むしろ読書がはかどるわけですから、早く来られては困るんですよ。ハッハッハ。」
これは、相手の遅刻に対して寛大になれる方法でもあるようです。
「他人が自分に期待するより高い基準で、責任を負う」ということのひとつのスタイルを見る思いがしました。
私の記憶が正しければ、名古屋のT社長は約束に一度も遅れたことがありません。それどころか、いつも私より先に待ち合わせ場所に到着しています。名古屋、東京、アジアと飛び回り、大変お忙しい社長なのに、どうしていつも私より先に待っておられるのか不思議でした。
●ある時、ものは試しに待ち合わせ場所に30分前に行ってみました。すると、すでにT社長は先に待っておられるではありませんか。そして、いつも決まって本を読んで待っておられるのです。完全に意識してそうされているのだと思い、あるとき尋ねてみました。
するとこんな答えが返ってきました。
「私は約束の時間に遅れて恐縮しながら人に会うのが嫌なんですよ。遅れると相手に失礼になるだけじゃなくて、自分に嫌気がさしてくるでしょう。その時点でもう負けですよ」
●早めに約束場所へ行って読書して相手を待つ。なるほど合理的な方法です。
「待ち伏せ読書」とでも命名したくなるほど、このやり方は一石二鳥にも三鳥にもなります。
読書時間が取れないとおなげきの方に最適な読書法かもしれません。仮に毎月30回の待ち合わせがあるとして、一回平均30分の待ち伏せ読書をすれば、15時間も読書時間が確保できます。待ち伏せ読書だけで一ヶ月に数冊の本を読めてしまう計算です。
●T社長曰く、
「こうすることで、もし相手が遅れてきても全然気になりません。むしろ読書がはかどるわけですから、早く来られては困るんですよ。ハッハッハ。」
これは、相手の遅刻に対して寛大になれる方法でもあるようです。
「他人が自分に期待するより高い基準で、責任を負う」ということのひとつのスタイルを見る思いがしました。
2010年04月02日(金)更新
志に生きるためには・・
●バンクーバー五輪で無敵の強さを見せ、みごと銀盤の女王の座に輝いたキム・ヨナ選手。しかし翌月の世界選手権ではミスを連発しました。得意のスピンの入りでよろけて回転できない、スパイラルでも途中で脚を上げていられなくなる大失敗。本人も「何が起きたのか分からない。ジャンプ以外で要素が完全に抜けてしまったのは初めて」と青ざめていました。冒頭の連続3回転ジャンプを鮮やかに決め、本人も「いけると思った」直後の出来事だけにショックは隠せないことでしょう。
●女王にもこうした大失敗があるくらいですから、当然、失敗は誰にだってあります。
問題は失敗の有無ではなく失敗にめげずに立ち向かう気持ちの有無です。キム・ヨナ選手はバンクーバー以後、引退をほのめかすような発言をしていただけに、この世界選手権で優勝するモチベーションが最初から足りなかったのかもしれません。
●「優勝する」「ライバルに勝つ」という強い志があればキム・ヨナ選手は次の試合できっとリベンジするでしょうが、そうした気持ちが途切れてしまえば、別の進路で目標設定することでしょう。大切なことは失敗の有無ではなく志の有無の方です。
●かつてアメリカにこんな政治家がいました。大変有名な話なので、どなたもご存知でしょうが、あらためて彼のやったことを見てみましょう。次のような政治家を私たちは失敗者だと言えるでしょうか?
1809年ケンタッキー州の貧農家族に生まれる
1831年(22才)ビジネスに失敗
1832年(23才)地方議員選挙に落選
1833年(24才)ビジネスに再び失敗
1834年(25才)地方議員選挙に初当選
1835年(26才)最愛の恋人が死去
1836年(27才)自ら神経衰弱の病にかかる
1838年(29才)議会で敗北
1840年(31才)大統領選委員選挙に落選
1843年(34才)下院選挙に落選
1846年(37才)下院選挙に当選
1848年(39才)下院選挙に落選
1855年(46才)上院選挙に落選
1856年(47才)副大統領選挙に落選
1858年(49才)上院選挙に落選
1860年(51才)「丸太小屋からホワイト・ハウスへ」のキャッチコピーで大統領に当選
1861年(52才)南北戦争勃発
1863年(54才)「人民の人民による人民のための政治」・・ゲティスバーグで歴史に残る演説
1864年(55才)大統領選に再選
1865年(56才)南北戦争終結、黒人奴隷解放
ワシントンのフォード劇場で観劇中に暗殺
合衆国憲法修正、同国内の元奴隷すべてに公民権付与が決定
●50才までは失敗のオンパレード人生。ですが、今となっては、アメリカ合衆国の多くの都市が彼の名にちなんで命名しています。ネブラスカ州の州都は彼の名前そのものですし、ワシントンD.Cには彼の名の記念館があります。
5ドル紙幣および1セントコインには彼の肖像が採用され、サウスダコタ州のラシュモア山国立記念公園に顔を彫られている大統領の一人でもあります。
彼の誕生日2月12日は、1892年に連邦の休日と宣言されましたが、後にジョージ・ワシントンの誕生日と併せて大統領の日とされました。
それに、彼の名前は航空母艦や高級自動車にまで使われているのです。
●もうおわかりでしょう。そう、この人こそ他ならぬ米国第16代大統領、エイブラハム・リンカーンです。彼が勝利らしい勝利をおさめたのは、51才と55才のときの大統領選だけで、あとは全部失敗です。
ですが、失敗とは挑戦をあきらめることを言います。そうした意味で、リンカーンは決して失敗者ではありませんでした。
●結果も大切ですし、周囲の意見や社会の反応も大切なことですが、何よりも大事なことは、あなたの魂の叫びにあなたが正直に応えて生きていくことではないでしょうか。そういう人を、「志に生きる」というのでしょう。
社長は一貫して志に生きる人であり続けてほしいです。迷ったら立ち返る原点、それが志であり、それを文字に表したのが経営理念なのです。
あなたの「志」と「経営理念」は今もそうした役目を果たしていますか?
●女王にもこうした大失敗があるくらいですから、当然、失敗は誰にだってあります。
問題は失敗の有無ではなく失敗にめげずに立ち向かう気持ちの有無です。キム・ヨナ選手はバンクーバー以後、引退をほのめかすような発言をしていただけに、この世界選手権で優勝するモチベーションが最初から足りなかったのかもしれません。
●「優勝する」「ライバルに勝つ」という強い志があればキム・ヨナ選手は次の試合できっとリベンジするでしょうが、そうした気持ちが途切れてしまえば、別の進路で目標設定することでしょう。大切なことは失敗の有無ではなく志の有無の方です。
●かつてアメリカにこんな政治家がいました。大変有名な話なので、どなたもご存知でしょうが、あらためて彼のやったことを見てみましょう。次のような政治家を私たちは失敗者だと言えるでしょうか?
1809年ケンタッキー州の貧農家族に生まれる
1831年(22才)ビジネスに失敗
1832年(23才)地方議員選挙に落選
1833年(24才)ビジネスに再び失敗
1834年(25才)地方議員選挙に初当選
1835年(26才)最愛の恋人が死去
1836年(27才)自ら神経衰弱の病にかかる
1838年(29才)議会で敗北
1840年(31才)大統領選委員選挙に落選
1843年(34才)下院選挙に落選
1846年(37才)下院選挙に当選
1848年(39才)下院選挙に落選
1855年(46才)上院選挙に落選
1856年(47才)副大統領選挙に落選
1858年(49才)上院選挙に落選
1860年(51才)「丸太小屋からホワイト・ハウスへ」のキャッチコピーで大統領に当選
1861年(52才)南北戦争勃発
1863年(54才)「人民の人民による人民のための政治」・・ゲティスバーグで歴史に残る演説
1864年(55才)大統領選に再選
1865年(56才)南北戦争終結、黒人奴隷解放
ワシントンのフォード劇場で観劇中に暗殺
合衆国憲法修正、同国内の元奴隷すべてに公民権付与が決定
●50才までは失敗のオンパレード人生。ですが、今となっては、アメリカ合衆国の多くの都市が彼の名にちなんで命名しています。ネブラスカ州の州都は彼の名前そのものですし、ワシントンD.Cには彼の名の記念館があります。
5ドル紙幣および1セントコインには彼の肖像が採用され、サウスダコタ州のラシュモア山国立記念公園に顔を彫られている大統領の一人でもあります。
彼の誕生日2月12日は、1892年に連邦の休日と宣言されましたが、後にジョージ・ワシントンの誕生日と併せて大統領の日とされました。
それに、彼の名前は航空母艦や高級自動車にまで使われているのです。
●もうおわかりでしょう。そう、この人こそ他ならぬ米国第16代大統領、エイブラハム・リンカーンです。彼が勝利らしい勝利をおさめたのは、51才と55才のときの大統領選だけで、あとは全部失敗です。
ですが、失敗とは挑戦をあきらめることを言います。そうした意味で、リンカーンは決して失敗者ではありませんでした。
●結果も大切ですし、周囲の意見や社会の反応も大切なことですが、何よりも大事なことは、あなたの魂の叫びにあなたが正直に応えて生きていくことではないでしょうか。そういう人を、「志に生きる」というのでしょう。
社長は一貫して志に生きる人であり続けてほしいです。迷ったら立ち返る原点、それが志であり、それを文字に表したのが経営理念なのです。
あなたの「志」と「経営理念」は今もそうした役目を果たしていますか?
2010年03月26日(金)更新
西郷式
●Do it now! 今すぐやろう。考える前にとにかくやる。いつまでもぐずぐず考えていたら日が暮れてしまいます。その効用をもっとも感じるのは起床のとき。早起きの必要性を本やセミナーでいくら学んだところで早起きはできません。早起きしたかったら早起きするしかないのです。
●昔、西郷隆盛さんは朝寝坊の自分にほとほと困っていたそうです。このままの自分では倒幕だ、薩長同盟だ、の騒ぎではない。何とかして早起きの習慣を身につけないと、かみさんに頭が上がらない平凡な役人人生で終わってしまうと考えたことでしょう。
●そこで西郷さんは自分にあった早起き法を開発しました。人呼んで「西郷式朝起き」。私はメルマガの発行を始めた2000年以降、この方式を取り入れて起きるように心がけています。「西郷式」のノウハウはいたって簡単なもの。
●明け方、ふとんの中で目が覚めたら、今何時かを気にしません。一秒も躊躇せず布団をけ飛ばし、その拍子でスックと立ち上がり厠(トイレ)に行きます。厠にいるうちにやがて目が覚めてきます。あとは二度寝しない。これが「西郷式朝起き」です。高血圧の人や高齢者にはおすすめできませんが、そうでない限りおすすめです。
●とにかく、すぐに起きることが大切なのです。
私は今でも目覚まし時計に起こされたり、かみさんに起こされることもありますが、自然に目覚めることが多くなりました。外が真っ暗で静まりかえっていると、時計だけみてもう一度寝ようと思うこともありますが、なるべく目が開いた瞬間が起床時間なのだと思うようにしています。時にはそれが午前2時だったり3時だったりして結局午後には昼寝が必要になるときもありますが、それでも構いません。
●「私は○時間眠らないとダメなたちなので・・・」という人もいますが、それはアファーメーション(自己宣言や自己暗示)のようなもの。そうした制約で自分を縛らないことをおすすめします。
●ところで早朝に起きて何をするかを決めてありますか?
大好きな紅茶を楽しみながら読書するもよし、音楽を聴きながら散歩やジョギングも良いでしょうし、写経しながら精神を集中するのも良いでしょう。とにかく朝起きて楽しみなことが多ければ多いほど、目覚めはさわやかですし、眠りもおのずと深くなることでしょう。
西郷式、まずはあなたもお試しあれ!
●昔、西郷隆盛さんは朝寝坊の自分にほとほと困っていたそうです。このままの自分では倒幕だ、薩長同盟だ、の騒ぎではない。何とかして早起きの習慣を身につけないと、かみさんに頭が上がらない平凡な役人人生で終わってしまうと考えたことでしょう。
●そこで西郷さんは自分にあった早起き法を開発しました。人呼んで「西郷式朝起き」。私はメルマガの発行を始めた2000年以降、この方式を取り入れて起きるように心がけています。「西郷式」のノウハウはいたって簡単なもの。
●明け方、ふとんの中で目が覚めたら、今何時かを気にしません。一秒も躊躇せず布団をけ飛ばし、その拍子でスックと立ち上がり厠(トイレ)に行きます。厠にいるうちにやがて目が覚めてきます。あとは二度寝しない。これが「西郷式朝起き」です。高血圧の人や高齢者にはおすすめできませんが、そうでない限りおすすめです。
●とにかく、すぐに起きることが大切なのです。
私は今でも目覚まし時計に起こされたり、かみさんに起こされることもありますが、自然に目覚めることが多くなりました。外が真っ暗で静まりかえっていると、時計だけみてもう一度寝ようと思うこともありますが、なるべく目が開いた瞬間が起床時間なのだと思うようにしています。時にはそれが午前2時だったり3時だったりして結局午後には昼寝が必要になるときもありますが、それでも構いません。
●「私は○時間眠らないとダメなたちなので・・・」という人もいますが、それはアファーメーション(自己宣言や自己暗示)のようなもの。そうした制約で自分を縛らないことをおすすめします。
●ところで早朝に起きて何をするかを決めてありますか?
大好きな紅茶を楽しみながら読書するもよし、音楽を聴きながら散歩やジョギングも良いでしょうし、写経しながら精神を集中するのも良いでしょう。とにかく朝起きて楽しみなことが多ければ多いほど、目覚めはさわやかですし、眠りもおのずと深くなることでしょう。
西郷式、まずはあなたもお試しあれ!
2010年03月19日(金)更新
最小限が最大限に
●息子の友人が以前、名古屋の人気ラーメン店でアルバイトしていました。仮にA君にしておきましょう。あるとき、A君からこんな話を聞きました。
初出勤の日のこと。
さすが人気店だけあって、ランチタイムは嵐のような大混雑だったそうです。ピーク時には外に行列が30人ほど出来たと言います。しかし、午後2時を過ぎるとさすがに外の行列が途絶えました。
●ホッと一息ついたA君に対し、店長が皿洗いを命じました。
「はい、わかりました」と元気よく洗いものを始めたA君。店内外の様子や他のスタッフの仕事ぶりをチラチラみながら洗いものをしていると、店長が大声で怒鳴りました。
「こらA、チンタラ洗ってるんじゃない。全力かつ大急ぎで洗え!」
●その後、休憩時間に店長からこんな説明を受けたそうです。
「店内の忙しさにあわせて仕事を調整するんじゃない。そんな高等判断を新人アルバイトに求めてなんかいない。君に要求したいことはただひとつ、いつも全身全霊で目の前の仕事を集中し、一気に片付けろ。さっきのおまえの皿洗いは、まわりの様子を見ながら心ここにあらずという状態でやっているのがすぐ分かった」
●A君は謝りながらも、言い訳しました。
「店長、すいませんでした。でも、もし全力で皿洗いをして洗うものがなくなってしまったら、やることがなくなってヒマになります。僕だけやることがなくなるのが嫌だったのでそうしました」
すると店長は言いました。
「おまえをヒマにしないのが俺の仕事だ。もし本当にヒマになれば、"休憩"という指示を出す。大切なことは、ダラダラした仕事ぶりを体にしみこませないことなんだ。それがしみこんじゃうと、本当に忙しくなったとき、最高速に戻すのが大変なんだ。焼きが回ると鈍るんだよ。だから普段から最高速で仕事をして、少しでもたくさんの仕事をこなせるようにして、おまえをこの店で使える人間にするんだ。それが俺の仕事だ」
●自己啓発教材のSMIを創ったポールマイヤー氏は、「あなたが今日行う必要最小限のことは、やがてあなたが出来る最大限のことになる」と述べています。
毎日、必要最小限のことしかやっていないと、やがてそれが最大限の仕事になってしまうというのです。
部下には時間調整などさせず、たえず全力で仕事をさせましょう。それが上司の役目だと思います。
初出勤の日のこと。
さすが人気店だけあって、ランチタイムは嵐のような大混雑だったそうです。ピーク時には外に行列が30人ほど出来たと言います。しかし、午後2時を過ぎるとさすがに外の行列が途絶えました。
●ホッと一息ついたA君に対し、店長が皿洗いを命じました。
「はい、わかりました」と元気よく洗いものを始めたA君。店内外の様子や他のスタッフの仕事ぶりをチラチラみながら洗いものをしていると、店長が大声で怒鳴りました。
「こらA、チンタラ洗ってるんじゃない。全力かつ大急ぎで洗え!」
●その後、休憩時間に店長からこんな説明を受けたそうです。
「店内の忙しさにあわせて仕事を調整するんじゃない。そんな高等判断を新人アルバイトに求めてなんかいない。君に要求したいことはただひとつ、いつも全身全霊で目の前の仕事を集中し、一気に片付けろ。さっきのおまえの皿洗いは、まわりの様子を見ながら心ここにあらずという状態でやっているのがすぐ分かった」
●A君は謝りながらも、言い訳しました。
「店長、すいませんでした。でも、もし全力で皿洗いをして洗うものがなくなってしまったら、やることがなくなってヒマになります。僕だけやることがなくなるのが嫌だったのでそうしました」
すると店長は言いました。
「おまえをヒマにしないのが俺の仕事だ。もし本当にヒマになれば、"休憩"という指示を出す。大切なことは、ダラダラした仕事ぶりを体にしみこませないことなんだ。それがしみこんじゃうと、本当に忙しくなったとき、最高速に戻すのが大変なんだ。焼きが回ると鈍るんだよ。だから普段から最高速で仕事をして、少しでもたくさんの仕事をこなせるようにして、おまえをこの店で使える人間にするんだ。それが俺の仕事だ」
●自己啓発教材のSMIを創ったポールマイヤー氏は、「あなたが今日行う必要最小限のことは、やがてあなたが出来る最大限のことになる」と述べています。
毎日、必要最小限のことしかやっていないと、やがてそれが最大限の仕事になってしまうというのです。
部下には時間調整などさせず、たえず全力で仕事をさせましょう。それが上司の役目だと思います。
2010年03月12日(金)更新
目標と見通し
●今日は目標と見通しについて考えてみましょう。
ある時、二人の社長が議論していました。
・A社長の意見
一度決めた目標はやすやすと修正すべきではない。そうしないと社員も成長しないし、モティベーションも維持できない。だから、かなり目標との誤差が出るとわかっても、最低半年間は目標修正しない。できれば一年間は目標を変えずに行くべきだ。
・B社長の意見
目標は現実性を帯びていないと意味がない。修正すべきだと思ったら、いつでも臨機応変に修正すべきである。目標値は資金繰り予定にも直結してくるのでなおさら実態に即していなければならない。
という二つの意見があります。あなたはどちらのタイプでしょうか。
●例をあげて考えてみましょう。
ある会社は、年間売上高目標を12億円と掲げ、毎月1億円ずつ売上げると決めました。
昨日でちょうど2ヶ月経過し、実績をチェックしたところ、
1月実績0.7億円、2月実績0.5億円という厳しい状況が続いていました。
こんなとき、A社長の会社ではやはり月間1億円という月間目標を変えずに3月もそれに挑戦するでしょう。一方、B社長のもとでは、すかさず0.6億円程度に減額修正し、必達を誓うのです。
さて、どっちの経営が正しいのかが問題です。
●私の考えでは、どちらも正しいし、どちらも間違っていると思います。
正しいやり方は、A・B両方のやり方を取り入れることではないでしょうか。つまり、「挑戦目標」と「見通し目標」とを使いわけるのです。
いや、正確に表現するなら、「目標」と「見通し」を使い分けるということです。
●「目標」として掲げた毎月1億円、年間12億円という数字は、少なくとも四半期または半期は変更すべきではありません。目標にこだわることに対する社員への教育と“しつけ”だからです。
●一方、「見通し」として掲げた数字は、あくまで現実に即したものです。今の延長でいけば将来はどうなるのかという予測でもあります。この数字をもとに社長は、通期の業績見通しや資金繰り計画を組むのです。
正しい経営実態を見誤らないためにも、毎週とか毎日など、細かいピッチで「見通し」は修正していくべきでしょう。
●この二つの使い分けが出来るようになっていくことが計画経営力を高める要素だと思います。もちろん、社員には一貫して「目標」に意識を集中してもらいましょう。
ただし、社長はいつも現実的な「見通し」も持っていて、早め早めに悪い状況にも即応していくということが、景気低迷期に会社を守る大切な術だと思います。
ある時、二人の社長が議論していました。
・A社長の意見
一度決めた目標はやすやすと修正すべきではない。そうしないと社員も成長しないし、モティベーションも維持できない。だから、かなり目標との誤差が出るとわかっても、最低半年間は目標修正しない。できれば一年間は目標を変えずに行くべきだ。
・B社長の意見
目標は現実性を帯びていないと意味がない。修正すべきだと思ったら、いつでも臨機応変に修正すべきである。目標値は資金繰り予定にも直結してくるのでなおさら実態に即していなければならない。
という二つの意見があります。あなたはどちらのタイプでしょうか。
●例をあげて考えてみましょう。
ある会社は、年間売上高目標を12億円と掲げ、毎月1億円ずつ売上げると決めました。
昨日でちょうど2ヶ月経過し、実績をチェックしたところ、
1月実績0.7億円、2月実績0.5億円という厳しい状況が続いていました。
こんなとき、A社長の会社ではやはり月間1億円という月間目標を変えずに3月もそれに挑戦するでしょう。一方、B社長のもとでは、すかさず0.6億円程度に減額修正し、必達を誓うのです。
さて、どっちの経営が正しいのかが問題です。
●私の考えでは、どちらも正しいし、どちらも間違っていると思います。
正しいやり方は、A・B両方のやり方を取り入れることではないでしょうか。つまり、「挑戦目標」と「見通し目標」とを使いわけるのです。
いや、正確に表現するなら、「目標」と「見通し」を使い分けるということです。
●「目標」として掲げた毎月1億円、年間12億円という数字は、少なくとも四半期または半期は変更すべきではありません。目標にこだわることに対する社員への教育と“しつけ”だからです。
●一方、「見通し」として掲げた数字は、あくまで現実に即したものです。今の延長でいけば将来はどうなるのかという予測でもあります。この数字をもとに社長は、通期の業績見通しや資金繰り計画を組むのです。
正しい経営実態を見誤らないためにも、毎週とか毎日など、細かいピッチで「見通し」は修正していくべきでしょう。
●この二つの使い分けが出来るようになっていくことが計画経営力を高める要素だと思います。もちろん、社員には一貫して「目標」に意識を集中してもらいましょう。
ただし、社長はいつも現実的な「見通し」も持っていて、早め早めに悪い状況にも即応していくということが、景気低迷期に会社を守る大切な術だと思います。
«前へ | 次へ» |