武沢信行の「社長の学校・事始め」 | 経営者会報 (社長ブログ)
社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
爆弾とミサイル
●ワールドカップサッカードイツ大会で日本は惨敗した。あらためて世界との差をまざまざと見せつけられた思いだ。日本が初めてW杯に出場できた1998年のフランス大会では、一次リーグ3連敗したが、今回の方が事前の期待が大きかっただけに、敗北による挫折感が強いように思う。
●書店の自己啓発のコーナーに行くと、「心に描いた夢は必ず実現する」というような教えを書いた本が多い。もしその通りだとすれば、日本代表のジーコ監督や選手諸君は何を心に描いたのだろう。
●達成する人の数に限りがあるような目標(総理大臣になるとか世界一になるなど)の場合は描いても実現しないことの方が多いのはたしか。でも、自分の努力次第でどうにかなるテーマ、たとえば「減量する」とか「今日中にこの原稿を仕上げる」というような課題についても、達成できる時とできない時があるのは、なぜだろう。
●「事業計画を作ってもその通りにならないから、作るのをやめました」という社長がいるが、なぜ事業計画を作ってもその通りにならなかったのかを考えてみる必要があるのだ。事業計画を達成できなかったということは、
・計画通り実行したのだが、うまくいかなかった
・計画通り実行しなかったので、うまくいかなかった
のどちらなのだろう。
●「やってみたのだが、うまくいかなかった」というのならやり方を変えねばならないということだし、「事情があってやれなかった(やらなかった)」というのなら、どのようにしたらやれるのかを率直に考えてみるべきだろう。どちらにしても、大切な目標をいつまでも未達成で放置しておくのは精神衛生上良くない。
●私は、未達成の目標の多くは「爆弾型」であり、達成する目標の多くは「ミサイル型」だと思っている。物騒な名前を付けたが、これには深い意味がある。
●爆撃機などに積まれた爆弾は目的地の上空で投下され、地上で爆発する。目標物が動かない建物などの場合は爆弾が有効だろう。爆弾投下は、こちらが速いスピードで動く飛行機で、しかも風の影響もあるという障害があるにもかかわらず、訓練さえ積めば、かなりの精度で当たるようになるらしい。
●だが、問題は、対象物が肉眼で見えない時や動く時はどうするか、である。
●そこでミサイルというものが誕生した。ミサイルには目標を追求する装置が付いているために、対象物が動いてもそれに合わせてこちらも移動する。パトリオット(迎撃)ミサイルに落とされないかぎり、必ず当たるようにできているのがミサイルだ。
●あなたの会社で投下する目標は、「爆弾型」か「ミサイル型」か、どっちだろう。会社経営とは、爆弾を落とすことではなくミサイルの機能を働かせることだ。なぜならば、経営環境は刻々と変化する。獲物は動いているのだ。したがって、期首に作った目標や計画のままではうまくいかなくなることが多いのだ。
●だからこそ、ミサイルになろう。あなたの会社にとってミサイルの機能を果たすようなシステムとは何だろう。まさしく「目標到達システム」とでも呼べるような強力なミサイルを取り付けようではないか。
●書店の自己啓発のコーナーに行くと、「心に描いた夢は必ず実現する」というような教えを書いた本が多い。もしその通りだとすれば、日本代表のジーコ監督や選手諸君は何を心に描いたのだろう。
●達成する人の数に限りがあるような目標(総理大臣になるとか世界一になるなど)の場合は描いても実現しないことの方が多いのはたしか。でも、自分の努力次第でどうにかなるテーマ、たとえば「減量する」とか「今日中にこの原稿を仕上げる」というような課題についても、達成できる時とできない時があるのは、なぜだろう。
●「事業計画を作ってもその通りにならないから、作るのをやめました」という社長がいるが、なぜ事業計画を作ってもその通りにならなかったのかを考えてみる必要があるのだ。事業計画を達成できなかったということは、
・計画通り実行したのだが、うまくいかなかった
・計画通り実行しなかったので、うまくいかなかった
のどちらなのだろう。
●「やってみたのだが、うまくいかなかった」というのならやり方を変えねばならないということだし、「事情があってやれなかった(やらなかった)」というのなら、どのようにしたらやれるのかを率直に考えてみるべきだろう。どちらにしても、大切な目標をいつまでも未達成で放置しておくのは精神衛生上良くない。
●私は、未達成の目標の多くは「爆弾型」であり、達成する目標の多くは「ミサイル型」だと思っている。物騒な名前を付けたが、これには深い意味がある。
●爆撃機などに積まれた爆弾は目的地の上空で投下され、地上で爆発する。目標物が動かない建物などの場合は爆弾が有効だろう。爆弾投下は、こちらが速いスピードで動く飛行機で、しかも風の影響もあるという障害があるにもかかわらず、訓練さえ積めば、かなりの精度で当たるようになるらしい。
●だが、問題は、対象物が肉眼で見えない時や動く時はどうするか、である。
●そこでミサイルというものが誕生した。ミサイルには目標を追求する装置が付いているために、対象物が動いてもそれに合わせてこちらも移動する。パトリオット(迎撃)ミサイルに落とされないかぎり、必ず当たるようにできているのがミサイルだ。
●あなたの会社で投下する目標は、「爆弾型」か「ミサイル型」か、どっちだろう。会社経営とは、爆弾を落とすことではなくミサイルの機能を働かせることだ。なぜならば、経営環境は刻々と変化する。獲物は動いているのだ。したがって、期首に作った目標や計画のままではうまくいかなくなることが多いのだ。
●だからこそ、ミサイルになろう。あなたの会社にとってミサイルの機能を果たすようなシステムとは何だろう。まさしく「目標到達システム」とでも呼べるような強力なミサイルを取り付けようではないか。
ボードメンバープロフィール
武沢 信行氏
1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。
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