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IモードとBモード

投稿日時:2006/09/15(金) 18:21rss

お金があるときには時間がなく、時間があるときにはお金がない。企業もそれに似たところがあり、忙しいときには仕事がこなせないほど舞い込み、ヒマな時には資金が減って心細くなったりします。

●ちょうど適量な仕事が続くことはないようで、企業は2つのモード(型)のいずれかに片寄ります。

●ひとつはIモード。アイドルの頭文字をとったもので携帯電話のiモードのことではありません。アイドルとは空き状態、つまり仕事が少ない状態です。
もう一つがBモード。ビジーの頭文字をとったもので、多忙を極める状態です。いずれも私の造語なので、いまのところ世間では通用しませんが。

●Iモードにあるときは、空気を欲するがごとく仕事がほしい。仕事がもらえるのであれば何でもしましょう、という気になるときです。Bモードでは、砂漠で水を求めるごとく、時間がほしい。仕事をこなすのに精一杯で、受注不足の悩みなどまるでありません。

●この2つのモードは一時的に、ほどよいバランスになることはあっても長続きしない。たえず、いずれかに傾くのです。なぜ、ちょうど良いバランスを保てないのでしょうか? その答えは皮肉なものです。

●いまどれだけの仕事を持っているかが、今後、どれだけの仕事が入ってくるかをある程度決めてしまうからです。私の職種、経営コンサルタントを例に考えてみましょう。

人は誰でも勝者と取り引きしたいものです。コンサルタントに仕事を頼もうとするとき、Iモードにあるコンサルタントは、依頼主から見ると、仕事を欲しがっているように見えます。どんなに忙しそうなフリをして虚勢をはっても、かならず依頼主には見破られる。

●一方、Bモードのコンサルタントに出会うと、依頼主はこの人は特別な人だろうと判断し、こういう人に手伝ってもらいたいと心から思ってもらえるのです。

●逆に考えると、コンサルタントの仕事は途切れてから探すものではなく、Bモードの最中にさがす必要があるということです。

●実際には、いますぐ新たな仕事を引き受けることが不可能でも、空きができ次第真っ先に連絡することを約束すればよい。プロジェクトの開始時期の希望をつたえれば聞き入れてもらえることもあります。

●しかし、不思議なことにBモードにあるコンサルタントは、仕事を探そうとはしません。なぜなら忙しい状態がそのまま続くと考えるからです。実はそこに大きな落とし穴があります。忙しいからと仕事を断っているうちに、未来の可能性を失ってしまうのです。

●コンサルタントに限らず、仕事が安定して続く保証はどこにもありません。実に簡単に大口の顧客を失うのが、最近のビジネス常識とも言えます。1通のFAXで長年の仕事が一瞬で終わることすらあります。

●なんらかの営業活動や広告宣伝は、Bモードのときこそ効果を発揮するのです。

●私の辞典によれば、「白昼夢」・・・適量な仕事がずっと続くこと、とあります。

ボードメンバープロフィール

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武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

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