武沢信行の「社長の学校・事始め」 | 経営者会報 (社長ブログ)
社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
7つの経営スタイル
●経営者にとって、自信をもって会社経営を行うことはとても大切です。しかし、それが過信になると問題が起こります。その意味で、経営者の最大の敵は「自己満足」かもしれません。
●今の仕事に関して、知るべきことは全て知り尽くしてしまったかのように錯覚したり、経営者として自らの経営スタイルを変えようとしないのは、大変危険なことなのです。経営者の経営能力開発というテーマは、終わりなき旅であると言ってもよいでしょう。
●経営者は、自分にあった経営スタイルを持っています。私は、経営スタイルは7つに分類できると考えています。
1.民主的経営
2.家族的経営
3.育成型経営
4.権威型経営
5.率先垂範型経営
6.強制型経営
7.権力誇示型経営
それぞれについて、具体的に説明しましょう。
1.民主的経営
社員の意思やアイデアを尊重し、合意形成に重きをおく経営。社員からの経営への参画意欲を高めることや、目標達成のモチベーションを高めることを重視します。経営陣と社員との信頼関係があり、社員の基礎能力が高い場合には、お互いがパートナーのような関係になれる可能性があります。
2.家族的経営
「人間対人間」というよりは「親対子」として社員に接するもの。友好的で家族的な
関係を重視することで信頼関係を築き、成果も上げようとするもの。事業規模が小さく、経営が安定している場合に有効でしょう。
3.育成型経営
経営者というよりは教育者であるかのように、人を育てることに重きをおく経営。社員の成長を支援し、動機づけし、絶えず成長課題を明確にしようと努力します。組織を作り、事業を長期にわたって発展させるために有効です。
4.権威型経営
会社の理念や方針、ビジョンを明確にし、あるべき姿に向けて社員を導こうとする経営。新たな方向付けが必要とされる企業や、起業家にとって有効です。
5.率先垂範型経営
社長自らが現場で行動し、模範を示す経営。社員に仕事のやり方を学ばせるとともに、共感を呼ぶこともできる。独立したい社員、向上心が強い社員が多い場合に有効です。
6.強制型経営
超ワンマンで、社員を手足のように使う。しかし、それが的確なので社員もそれに付いてくる。カリスマ社長と素直な幹部、社員が揃っているとこうなりやすい。会社が
危機にあるときや、思い切った方向転換が必要な場合に有効です。
7.権力誇示型経営
雇用を維持し、賃金を支払う立場である強みをちらつかせることで社員を動かそうとする経営。かつてはこれが有効な時代もあった。きわめて高い給与水準にある場合にのみ、今でも限定的ですが有効ではあります。
●このように、実にさまざまな経営スタイルがあることがおわかりいただけたと思います。経営者は意識しているかどうかはともかとして、これらのスタイルのいずれかを採用しているか、あるいは複数のスタイルを組み合わせています。
●そして、大切なことは、次の3点を知ることではないでしょうか。
◆今の経営スタイルだけが最善とは限らないし、「唯一正解」と呼べるようなスタイルも存在しない
◆会社の状況に応じて、経営スタイルを変えていくことも必要である
◆各々のスタイルの完成度を高めるために勉強すべきことはたくさんある
ということです。
●今回は、7つの経営スタイルの確認をしました。次回は経営能力の開発について考えてみましょう。
●今の仕事に関して、知るべきことは全て知り尽くしてしまったかのように錯覚したり、経営者として自らの経営スタイルを変えようとしないのは、大変危険なことなのです。経営者の経営能力開発というテーマは、終わりなき旅であると言ってもよいでしょう。
●経営者は、自分にあった経営スタイルを持っています。私は、経営スタイルは7つに分類できると考えています。
1.民主的経営
2.家族的経営
3.育成型経営
4.権威型経営
5.率先垂範型経営
6.強制型経営
7.権力誇示型経営
それぞれについて、具体的に説明しましょう。
1.民主的経営
社員の意思やアイデアを尊重し、合意形成に重きをおく経営。社員からの経営への参画意欲を高めることや、目標達成のモチベーションを高めることを重視します。経営陣と社員との信頼関係があり、社員の基礎能力が高い場合には、お互いがパートナーのような関係になれる可能性があります。
2.家族的経営
「人間対人間」というよりは「親対子」として社員に接するもの。友好的で家族的な
関係を重視することで信頼関係を築き、成果も上げようとするもの。事業規模が小さく、経営が安定している場合に有効でしょう。
3.育成型経営
経営者というよりは教育者であるかのように、人を育てることに重きをおく経営。社員の成長を支援し、動機づけし、絶えず成長課題を明確にしようと努力します。組織を作り、事業を長期にわたって発展させるために有効です。
4.権威型経営
会社の理念や方針、ビジョンを明確にし、あるべき姿に向けて社員を導こうとする経営。新たな方向付けが必要とされる企業や、起業家にとって有効です。
5.率先垂範型経営
社長自らが現場で行動し、模範を示す経営。社員に仕事のやり方を学ばせるとともに、共感を呼ぶこともできる。独立したい社員、向上心が強い社員が多い場合に有効です。
6.強制型経営
超ワンマンで、社員を手足のように使う。しかし、それが的確なので社員もそれに付いてくる。カリスマ社長と素直な幹部、社員が揃っているとこうなりやすい。会社が
危機にあるときや、思い切った方向転換が必要な場合に有効です。
7.権力誇示型経営
雇用を維持し、賃金を支払う立場である強みをちらつかせることで社員を動かそうとする経営。かつてはこれが有効な時代もあった。きわめて高い給与水準にある場合にのみ、今でも限定的ですが有効ではあります。
●このように、実にさまざまな経営スタイルがあることがおわかりいただけたと思います。経営者は意識しているかどうかはともかとして、これらのスタイルのいずれかを採用しているか、あるいは複数のスタイルを組み合わせています。
●そして、大切なことは、次の3点を知ることではないでしょうか。
◆今の経営スタイルだけが最善とは限らないし、「唯一正解」と呼べるようなスタイルも存在しない
◆会社の状況に応じて、経営スタイルを変えていくことも必要である
◆各々のスタイルの完成度を高めるために勉強すべきことはたくさんある
ということです。
●今回は、7つの経営スタイルの確認をしました。次回は経営能力の開発について考えてみましょう。
ボードメンバープロフィール
武沢 信行氏
1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。
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