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鉄は熱いうちに打つ

投稿日時:2007/09/06(木) 11:35rss

鉄は熱いうちに打て、とは良くいったものです。逆に、「あの時がんばっておけば良かった」と感じることもしばしばあります。

●この春もワンセグ対応の携帯電話を買ったのですが、いまだに使い方がよくわかっていません。買ったばかりの頃に、説明書を見ながらある程度の時間を投資しておけば良かったと、後悔しています。

●そういえば、私が経営コンサルタントとして独立した三年目のときも、こんなことがありました。

●ある日、使い慣れたワープロ専用機をお払い箱にして、パソコンセット一式を購入しました。当時、インターネットにはまだ興味がなかったので、パソコンにはもっぱら機能の向上を期待していたのですが、ワープロ専用機に比べてあまりに多機能なこともあり、かえって使い方に困った記憶があります。

●そこで、自分に時間とお金を投資することにしました。パソコン学校へ通うことにしたのです。
●そこでは、パソコン入門講座やWindows入門からはじまり、ワード・エクセル・アクセスといったMS Officeの講義などを経て、最後に応用・実践編といった具合でカリキュラムが進んでいきました。それと同時に、タッチタイピングソフトを買ってきて、一か月の間に毎日一時間以上練習をしたものです。ですので、今の私のパソコンレベルはほとんどこの頃に学んだものであって、それ以上でも以下でもありません。

●それから4年後、今度はインターネットに興味をもった私は、一週間オフィスにこもってホームページ作りを一人で行いました。それが今日の「がんばれ社長!」サイトの原型になっているのですが、この一週間がなかったら、メールマガジンを始めていたかどうかもわかりません。今の私からメールマガジンを取り去ったとして、一体なにが残るのかと思うとゾッとします。

●孫子の言葉に「兵は拙速を尊ぶ」というものがあります。何事も、グズグズしているとやれなくなってしまうことが多いので、タイミングをとらえて一気に事を運びたいもの。特に、完璧主義者は要注意でしょう。完璧さを求めるこだわりが、かえってグズの原因になります。

『いまやろうと思ってたのに…』(リタ・エメット著、光文社知恵の森文庫)という本でも、次のような例が出ています。

ある営業部長が、新しいオフィスを飾るために、やる気スローガンが入った額を何万円分も買い込みました。ところが、引っ越しから5か月たっても、額は未開封のままで、オフィスの壁も殺風景な状態。
たかがオフィスの壁を飾るよりも大切な仕事がたくさんあるし、人にまかせるとどこに飾るかわからない。そうして延ばしているうちに、いつのまにかそれが、「やりたくない仕事」になってしまいました。理由は特にないのに、やりたくないのです。
ところがある日の昼休み、思い切って着手してみると、あっけないほど簡単に出来てしまい、オフィスの雰囲気は一変しました。部下はやる気にあふれたオフィスの雰囲気を称賛するのですが、部長は「この5か月間はいったい何だったのか」と思いました。


「彫ることは彫りだすことだ」とはミケランジェロの言。同様に、「書くとは書き始めることだ」「作るとは作り始めることだ」などとも言えるのではないでしょうか。

ボードメンバープロフィール

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武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

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