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アンチ・カリスマ

投稿日時:2008/11/10(月) 11:29rss

●「酔った勢いで言わせてもらえば、あなたはたぐい稀なる凡人だ。平凡な凡人だったらこうして夕食をご一緒したいとは思わない。並はずれた凡人だから武沢さんは面白いんだよ。あなたのメルマガにあった『凡人が勝つ』の記事、たいへん面白かったよ」

「え、私が凡人ですか。日ごろは非凡でありたいと思っているのですが、こうして面とむかってハッキリ言われると、何だかイヤミには思えませんね」

●上記は、先日ある人と夕食をともにしたときに言われた内容です。昔は私も「カリスマコンサルタント」を目指していましたが、今ではそんな気持ちはありません。そもそもカリスマ俳優、カリスマ美容師などといった、「カリスマ」という言葉がもてはやされたのは20世紀の話です

●思えば、映画でも石原裕次郎や高倉健などの二枚目俳優は、どれだけカリスマ性を打ち出せるかでしのぎを削っていた感があります。そういう意味でカリスマとは、格好良さと勝ち組の代名詞でもあり、有名な俳優やスポーツ選手などは決してバラエティ番組には登場しませんでした。

しかし21世紀になった今、カリスマとは別のものが求められる時代です。その新しい基準になるのが、「等身大であること」ではないでしょうか。あるいは、「すごい人」「格好良い人」ではなく、「愛される人」「普通の人」と言ってもいいでしょう。お笑い芸人がバラエティ番組からニュース番組、スポーツニュースなど、いろんなところに進出しているのも、等身大で振舞うところがウケているのでしょう。
●「等身大」とは、以下に示すように「カリスマ」へのアンチテーゼでもあります。

・失敗や挫折が当たり前
・カッコ悪いことや、世間の評判を気にしない
・判断基準は、損得や格好ではなく、面白いか面白くないか
・飽きっぽい大衆にあわせていつも新しいことに挑戦し、
 その結果、常に進歩・進化しつづける
・人間は人間の値打ちを計るとき、どれだけ優秀かと同時に、
 どれだけバカ(凡人)になれるかを同時に観ている。   etc.

自分らしく等身大に、それが今の時代のテーマです。当然、経営に求められるものも変わってきています

巨大企業や有名企業を目指すより、自分らしい企業づくりをしていきましょう。あなたらしい等身大の経営を作り上げるのです

ボードメンバープロフィール

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武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

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