大きくする 標準 小さくする


どれになさいますか?

投稿日時:2008/11/25(火) 10:10rss

●たとえば、あなたが「ロシアビジネス研究会」に参加し、「よし、我が社もロシア進出を前向きに考えよう」と思ったとしましょう。そこで問題になるのは次のアクションです。

●多くの経営者はそこで立ち止まってしまい、何もしません。次に来るであろう、何かの機会を待ってしまうのです。しかし、次に何かがくることはありません。新しい行動の扉は、こちら側にしか取っ手がないのです。

●思えば私たちは、子供のころからすでに用意されているお膳立ての中から選択するという生き方をしてきました。

・レストランで出されたメニューの中から食事を注文する
・パックツアーのカタログを見てどの旅行にするか決める
・「MBAホルダーが読んでいるビジネス書100」などの本から次に読む本を選ぶ
・学校の先生が紹介してくれた学校や企業から次の進路を選ぶ
・幹部社員やコンサルタントが提案した中から次の戦略を選ぶ ……etc.

●これでは何かに依存しすぎではないでしょうか。メニューの中から選ぶのは確かに楽です。しかし、会社を経営するにあたり、メニュー表が差し出されることはまずありません
●数年前、私が主催する中国視察旅行に参加した、名古屋のある屋根瓦販売会社があります。そこのM専務は、現地に「チャンスがある」と思い、翌月は単身で上海、北京、広州などの主要都市を回りました。

●さらに、その半年後には中国人アルバイトを採用し、現地の住宅会社にメールと電話で営業をかけ、また半年が経過したころには中国との取引をはじめました。当時はまだ若かったM専務(現在は社長)の、メニュー表をアテにしない行動力には感服しました。

将来に備えて視察や研究をするのは大変結構ですが、帰ってきて何も行動しなかったら視察や研究はムダになりかねません。帰ってきて、もう少し主体的に行動してみることで、初めて視察や研究の成果が活かされるのです。

誰にでも当てはまる成功公式は本やセミナーで学べますが、あなたの会社にしか当てはまらない正解は、あなたが行動してみないと見つけられません

当然、それはメニュー表として差し出されるものではない、いうことを覚悟しておきましょう

ボードメンバープロフィール

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武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

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