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ミッション・インポッシブル

投稿日時:2009/06/12(金) 16:26rss

プロならば、「ミッション・インポッシブル(不可能と思える指令)」に挑戦し、以前は不可能だったことでも、可能にしていくことが大切です。実績に裏打ちされた自信というものは、自己概念をより強固にしてくれるからです

●卑近な例で恐縮ですが、私も「ミッション・インポッシブル」を何度かクリアしてきました。特に大きな節目となったのは、次の5つのミッションです。

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最初のミッション…企画スタッフ職で成功せよ(27歳)

20代半ばまでは、町工場の工員や小売業の販売員として経験を積み、それなりに責任を果たしていましたが、27歳のときに初めての頭脳労働となる企画職を命じられました。そのとき与えられたテーマは人事教育。直属の上司は社長でしたので、勤務先のオフィスに出社したときにはとにかく頭が真っ白だったのを覚えています。

しかし、1年後に私が考案した社員教育制度が動きだし、それが機能し始めたときの手応えと自信は相当なものがありました。

二つ目のミッション…フルコミセールスマンとして成功せよ(31歳)

結婚、未知の街だった名古屋への引っ越し、完全歩合制(フルコミ)のセールスマンへの転職、と初めてづくしに挑み、すべて乗り切ったのが31歳のときでした。

完全歩合制だったので、どこで何をしていても自由です。売りまくって億万長者になる可能性もあれば、一文無しになって夜逃げすることもある、という状態でした。

「収入がほしい」「仕事をしよう」と思っても、セールスとは相手があってのことです。思うように成果が上がらないときはやる気も低下し、数か月間収入が途絶えたこともありました。

しかし、最終的には国内ベスト10の販売実績をあげ、その後、組織のマネジャーとして表彰されるくらいの実績をあげることができました。ここで私は、新たな自己概念を獲得したのです。


三つ目のミッション…経営コンサルタントとして成功せよ(40歳)

経営コンサルタントという仕事が何なのかもよくわからないまま、とにかくやりたくて開業しました。これも大変むずかしいミッションでした。

友人が何社か顧問先を紹介してくれたので、初期の苦しさを緩和することはできましたが、自分で自分を売り込むことには長い間慣れることができませんでした。

最初こそ自転車操業でしたが、開業して1年経ったころには、安定した収入が得られるようになりました。その頃になると、「自分の労働がストレートに収入になる」という実感をもてるようになり、感無量だったことを覚えています。


四つ目のミッション…インターネットで成功せよ(46歳)

コンサルタントの仕事が軌道にのってから数年が経ち、もっとエキサイティングな冒険がしたくてインターネットに取り組みました。

最初はホームページを作ってアクセスを集めることしか眼中になかったのですが、メールマガジンの存在を知り、やってみることにしました。ネットバブルの崩壊により業界が閑散としていたころの話です(もっとも、当時の私はそんなタイミングだったとは、まったく知りませんでした)。

最初はメルマガを発行すること自体が恥ずかしく、自分の原稿が稚拙にみえて耐えられないほどでした。しかし、毎日継続していると、それが習慣化して度胸もついてきました。

読者数が1,000人、5,000人、10,000人、20,000人、30,000人とハードルを越えていくたびに大騒ぎし、私のビジネスも人生も自己概念も大きく変わっていきました。


五つ目のミッション…本の作家として成功せよ(49歳)

読者数が多いメルマガとして、「がんばれ社長!」の知名度も上がり、ネットからの収入も増えてきましたが、当時の私はまだ著作がなく、書いたとしてもそれが売れるかどうか自信がありませんでした。

しかし、49歳のときに処女作となる『経営の教科書』(明日香出版社)を執筆し、発売3日後に増刷がかかるくらい売れました。これをきっかけに出版の依頼が増えるようになり、今では5冊の著作があります。

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六つ目のミッション…????

六つ目となるミッションの内容は、まだ決まっていません。ですが、これからも「ミッション・インポッシブル」を乗り越えていきたいと思っています。

ボードメンバープロフィール

board_member

武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

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