武沢信行の「社長の学校・事始め」 | 経営者会報 (社長ブログ)
社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
コンサルタントの秘密
●スイスの哲学者・アミエルの言葉に、「より良い習慣を学ぶことが万事である」というものがあります。
たとえば、食習慣について考えてみましょう。
人間は食べることで体が作られるので、何を好んで食べるかが、その人の身体の骨格や構造、性能を決定し、さらにはメンタルにまで影響を及ぼします。私は甘いものが大好物なので、朝昼晩と口に入れていました。その結果として今の体が作られたのですが、最近はお酒も辛いものもよく口にするので、みるみるうちにメタボ体型に拍車がかかってきました。
●習慣とは、なにも食習慣に限りません。運動習慣、学習習慣、勤務習慣、生活習慣など、おおよそ人間のやることの大半は、習慣で行なわれています。
●習慣とは、言い換えれば個々人がもっている常識や標準のことであり、自分のもつ常識や標準を変えていくということは、新しい自分をつくることと同義です。そうした常識や標準を変えるためには、自分から非常識な人や会社、本などに触れる必要があります。ただし、単に非常識なだけのものではだめで、成果が伴っているものでなければなりません。
●私の書棚にも非常識な本が並んでいます。なかでも、『コンサルタントの秘密』(G・M・ワインバーグ著、共立出版)は、コンサルタント人生を歩み出した当時の私にとって非常識な内容が多く、読んで驚いた記憶があります。違和感をもったところも多々ありましたが、私がそれまでうまくいかなかった理由や、今後うまくやっていくためのヒントを、この本からたくさん見つけることができました。
●その中から、とりわけ印象的だったところを紹介します。なお、作者が「コンサルタント」や「依頼主」などと表現している箇所は、それぞれ「営業マン」や「取引先」など、あなたの状況にあわせて置きかえてください。
・・・
コンサルタントのあなたは、依頼主が「自分は問題を抱えている」ということを言わずに済ませてあげるようにしよう。それには、問題に対して「技術的問題」というレッテルを貼ることである。それは本当は依頼主の責任ではなく、専門分野に必要な人材を全部揃えておくなどということはまずできないので、外部の専門家を雇う必要性を認めてあげることなのだ。
予算レビューの時でも、経営上のコンサルティング料などの科目ではなく、技術上のコンサルティング料として計上することによって体面を保つチャンスを与えてあげることなのだ。誰だって外部からの助力を必要とすることがある。だったら、抵抗なくそれをさせてあげるよう配慮しよう。
・・・
●相手のメンツを立てながら仕事を取る必要があると彼は言うのです。また、こんな箇所もあります。
・・・
仕事の成果を誰の手柄になるかを気にしていたら、何も達成できない。しかし、コンサルタントが手柄を認めてもらうためには、逆説的なことながら、一見何も達成していないように見える必要がある。あとでまた呼んでもらえるのは、そうしたコンサルタントだけである。
「有能な」コンサルタントがいる場所では、「依頼主が」問題を解決する、ということである
・・・
●私はこれを読んで、なるほどと膝を打ちました。それと同時に、「あの会社は、私の指導によって売上げが伸びた」などと吹聴するコンサルタントには、もしそれが事実であったとしても、次の依頼がこなくなるのだとわかりました。
●コンサルタントや何かの専門家の方、それ以外の方でも、本書から得られる教訓はたくさんあると思います。ぜひ、読んでみてください。
★『コンサルタントの秘密』(G・M・ワインバーグ著、共立出版)
http://www.amazon.co.jp/dp/4320025377
たとえば、食習慣について考えてみましょう。
人間は食べることで体が作られるので、何を好んで食べるかが、その人の身体の骨格や構造、性能を決定し、さらにはメンタルにまで影響を及ぼします。私は甘いものが大好物なので、朝昼晩と口に入れていました。その結果として今の体が作られたのですが、最近はお酒も辛いものもよく口にするので、みるみるうちにメタボ体型に拍車がかかってきました。
●習慣とは、なにも食習慣に限りません。運動習慣、学習習慣、勤務習慣、生活習慣など、おおよそ人間のやることの大半は、習慣で行なわれています。
●習慣とは、言い換えれば個々人がもっている常識や標準のことであり、自分のもつ常識や標準を変えていくということは、新しい自分をつくることと同義です。そうした常識や標準を変えるためには、自分から非常識な人や会社、本などに触れる必要があります。ただし、単に非常識なだけのものではだめで、成果が伴っているものでなければなりません。
●私の書棚にも非常識な本が並んでいます。なかでも、『コンサルタントの秘密』(G・M・ワインバーグ著、共立出版)は、コンサルタント人生を歩み出した当時の私にとって非常識な内容が多く、読んで驚いた記憶があります。違和感をもったところも多々ありましたが、私がそれまでうまくいかなかった理由や、今後うまくやっていくためのヒントを、この本からたくさん見つけることができました。
●その中から、とりわけ印象的だったところを紹介します。なお、作者が「コンサルタント」や「依頼主」などと表現している箇所は、それぞれ「営業マン」や「取引先」など、あなたの状況にあわせて置きかえてください。
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コンサルタントのあなたは、依頼主が「自分は問題を抱えている」ということを言わずに済ませてあげるようにしよう。それには、問題に対して「技術的問題」というレッテルを貼ることである。それは本当は依頼主の責任ではなく、専門分野に必要な人材を全部揃えておくなどということはまずできないので、外部の専門家を雇う必要性を認めてあげることなのだ。
予算レビューの時でも、経営上のコンサルティング料などの科目ではなく、技術上のコンサルティング料として計上することによって体面を保つチャンスを与えてあげることなのだ。誰だって外部からの助力を必要とすることがある。だったら、抵抗なくそれをさせてあげるよう配慮しよう。
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●相手のメンツを立てながら仕事を取る必要があると彼は言うのです。また、こんな箇所もあります。
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仕事の成果を誰の手柄になるかを気にしていたら、何も達成できない。しかし、コンサルタントが手柄を認めてもらうためには、逆説的なことながら、一見何も達成していないように見える必要がある。あとでまた呼んでもらえるのは、そうしたコンサルタントだけである。
「有能な」コンサルタントがいる場所では、「依頼主が」問題を解決する、ということである
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●私はこれを読んで、なるほどと膝を打ちました。それと同時に、「あの会社は、私の指導によって売上げが伸びた」などと吹聴するコンサルタントには、もしそれが事実であったとしても、次の依頼がこなくなるのだとわかりました。
●コンサルタントや何かの専門家の方、それ以外の方でも、本書から得られる教訓はたくさんあると思います。ぜひ、読んでみてください。
★『コンサルタントの秘密』(G・M・ワインバーグ著、共立出版)
http://www.amazon.co.jp/dp/4320025377
ボードメンバープロフィール
武沢 信行氏
1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。
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