武沢信行の「社長の学校・事始め」 | 経営者会報 (社長ブログ)
社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
常識は自分で塗りかえろ
●「武沢君は内向的で、一見すると茫洋とした性格の持ち主で・・・」
これが小学一年生のとき、私が最初にもらった通知表に書いてあったコメントです。小学校一年生の私にはその漢字が読めず、理解もできませんでしたが、母親に「要するにおとなしくてボーッとしてるってことだよ」と教えられて、納得しました。
●小学生ながら、自分が同級生に比べて口数が少なく、恥ずかしがり屋であることはわかっていました。
しかし、尊敬する先生から「おとなしくてボーッとしている」とハッキリ言われ、親もそれを認めるということは、相当に内気だったのでしょう。
●55歳になった今でも自分のことを内向的だとは思います。若いころは社交的な方がかっこいいとのでは、と思うこともありましたが、今では自分の性格のことをあまり気にしなくなりました。むしろ、内向的だからこそ、こうしてメルマガやブログで自己表現するようになったのかもしれません。もし私が活動的な人間だったら、こうした執筆作業が10年間も続いたかどうか疑問です。
●「あがり症で人前でまったく話せなかった少年が、コンプレックス克服のため弁論部に入り、自己改造した」というような話をよく聞きます。セブンイレブン躍進の立役者として知られ、現在はイトーヨーカ堂のCEOを務める鈴木敏文氏もその一人です。
●氏は、小学生のときは教科書の朗読をさせられたりするとあがってしまって読めず、中学でも口頭試問で頭がまっ白になってしまい、何も発言できずに叱られたといいます。しかし、鈴木少年は積極的に自己改造に取り組み、高校生のときには生徒会長をつとめたり、卒業式で送辞や答辞を読むほどになったそうです。
●また、自己改造の分野は性格だけではありませんでした。足が遅くてからかわれたことから陸上部に入り、県大会に出場するほどの選手にもなりました。肉体面・性格面の両方で、自分のイメージを塗り替える経験をしたのです。
●その後、鈴木氏はトーハン(東京出版販売)に入社し、友人の斡旋で1963年にイトーヨーカ堂に転職しました。当時はまだ4~5店舗の中堅企業だったイトーヨーカ堂ですが、そこで出店説明の仕事や広報の仕事をするうちに、世間の常識に疑問を感じるような場面に遭遇したといいます。
●出店候補地に出向き、地元商店街の人たちを相手に説明会を開いた際に、「規模の小さい店が大きい店に勝てるはずがない」と激しい反対を受けしました。しかし、鈴木さんは、「規模が問題なのではなく、生産性が問題なんだ」といった確信のもとに商店主と接しました。このときの経験が、のちにセブンイレブンの立ち上げにつながったのです。
●セブンイレブンは当時のアメリカで成功をおさめていましたが、その独特な業態を日本に持ち込むことに対し、FC契約を検討していたヨーカ堂社内ですら賛否両論がありました。むしろ、「日本では無理」という意見が主流派で、鈴木氏も絶対的な自信があったわけではなかったそうです。
●ですが、商品の調達を多品種少量方式とし、店舗運営の情報システムをすべてアウトソーシングするなど、当時の業界の常識をすべて塗りかえ、日本独自の精緻なシステムを作ってきました。そこまでできたのはもしかすると、氏の内向的でコツコツ努力するタイプのおかげだったのかもしれません。
●この記事をお読みのみなさんも、自分自身と社員の個性や強みをより活かせるビジネス展開を考えようではありませんか。
これが小学一年生のとき、私が最初にもらった通知表に書いてあったコメントです。小学校一年生の私にはその漢字が読めず、理解もできませんでしたが、母親に「要するにおとなしくてボーッとしてるってことだよ」と教えられて、納得しました。
●小学生ながら、自分が同級生に比べて口数が少なく、恥ずかしがり屋であることはわかっていました。
しかし、尊敬する先生から「おとなしくてボーッとしている」とハッキリ言われ、親もそれを認めるということは、相当に内気だったのでしょう。
●55歳になった今でも自分のことを内向的だとは思います。若いころは社交的な方がかっこいいとのでは、と思うこともありましたが、今では自分の性格のことをあまり気にしなくなりました。むしろ、内向的だからこそ、こうしてメルマガやブログで自己表現するようになったのかもしれません。もし私が活動的な人間だったら、こうした執筆作業が10年間も続いたかどうか疑問です。
●「あがり症で人前でまったく話せなかった少年が、コンプレックス克服のため弁論部に入り、自己改造した」というような話をよく聞きます。セブンイレブン躍進の立役者として知られ、現在はイトーヨーカ堂のCEOを務める鈴木敏文氏もその一人です。
●氏は、小学生のときは教科書の朗読をさせられたりするとあがってしまって読めず、中学でも口頭試問で頭がまっ白になってしまい、何も発言できずに叱られたといいます。しかし、鈴木少年は積極的に自己改造に取り組み、高校生のときには生徒会長をつとめたり、卒業式で送辞や答辞を読むほどになったそうです。
●また、自己改造の分野は性格だけではありませんでした。足が遅くてからかわれたことから陸上部に入り、県大会に出場するほどの選手にもなりました。肉体面・性格面の両方で、自分のイメージを塗り替える経験をしたのです。
●その後、鈴木氏はトーハン(東京出版販売)に入社し、友人の斡旋で1963年にイトーヨーカ堂に転職しました。当時はまだ4~5店舗の中堅企業だったイトーヨーカ堂ですが、そこで出店説明の仕事や広報の仕事をするうちに、世間の常識に疑問を感じるような場面に遭遇したといいます。
●出店候補地に出向き、地元商店街の人たちを相手に説明会を開いた際に、「規模の小さい店が大きい店に勝てるはずがない」と激しい反対を受けしました。しかし、鈴木さんは、「規模が問題なのではなく、生産性が問題なんだ」といった確信のもとに商店主と接しました。このときの経験が、のちにセブンイレブンの立ち上げにつながったのです。
●セブンイレブンは当時のアメリカで成功をおさめていましたが、その独特な業態を日本に持ち込むことに対し、FC契約を検討していたヨーカ堂社内ですら賛否両論がありました。むしろ、「日本では無理」という意見が主流派で、鈴木氏も絶対的な自信があったわけではなかったそうです。
●ですが、商品の調達を多品種少量方式とし、店舗運営の情報システムをすべてアウトソーシングするなど、当時の業界の常識をすべて塗りかえ、日本独自の精緻なシステムを作ってきました。そこまでできたのはもしかすると、氏の内向的でコツコツ努力するタイプのおかげだったのかもしれません。
●この記事をお読みのみなさんも、自分自身と社員の個性や強みをより活かせるビジネス展開を考えようではありませんか。
ボードメンバープロフィール
武沢 信行氏
1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。
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