武沢信行の「社長の学校・事始め」 | 経営者会報 (社長ブログ)
社長業を極めるためのカリキュラムについて、「日本的経営のリニューアル」という視点から紹介します
今の自分で勝負
「女(男)だったら、今の自分で勝負しな」 (フジTVドラマ『ショムニ』で江角マキコ演じる坪井千夏のセリフ)
●15年前、絶世の美女だったころの写真を見せるA子。
「うわぁキレイ」「この子、誰?」などと周囲を騒がせつつも、内心では、色気が失せてしまった今の自分に嫌気がさしていたA子。そんな彼女に向かって江角マキコが放ったセリフが冒頭の言葉です。
やがてA子は昔の自分ではなく今の自分で勝負しようと変身していきます。その結果、ついにA子に求婚者が・・、というハッピーエンド。
●ビジネスだってA子と同じです。
「昔の名前で出ています」ではなく、今の我社で勝負しましょう。昔の私ではなく、今日の私で勝負しましょう。社長とか部長、課長といった社内の役職は名誉職ではなく現役職です。現役とは今の自分で勝負できる人のこと。その役職には社内で今もっともふさわしい人が就かねばなりません。
●現役ばかりの集団、それが会社です。
そのためには、本人も会社も力を磨くための費用と時間を確保し、計画的に経験と学習を付与していきましょう。
●何年か前の統計値ですが、日本企業が使う研修費用は、社員一人あたり年間で数千円というデータがありました。
「年間教育費がたったの数千円?」と驚く方も多いと思いますが、この統計数字には、従業員数が何万人もいるような大企業の製造ラインで働く人たちも含まれています。
●したがって、これからドンドン成長しようという中小企業の場合は、もっと多額の教育費用が必要になります。
私が以前に勤務していたスポーツ用品専門の小売店は、経営目標として「株式公開企業目指して急成長する。そのためには、人材の成長スピードがどの同業者よりも高い会社になる」という方針を打ち出しました。
●そのためにもっとも注力したことが社員教育だったのです。その会社では、まず社員一人あたりの年間教育予算を20万円と定めました。その当時、社員数が100人ほどの会社だったので2,000万円の教育費用を予算化しました。
そしてそれを一年かけてきっちりと使い切るための計画作成を行ったのです。
●鍵を握るのは店長クラスの人材を短期間で育成すること。まさしく人材の促成栽培です。同業他社が5~10年かけて店長になれるかどうかというペースの中、その会社では3年で店長になっていきます。そのための知識や技術、あるいは心構えといったものを猛スピードでマスターできる人材にとっては、若くして責任者になれるので大変楽しい職場でした。
●ただ、反動も二つほどありました。ひとつは、日常業務への支障です。研修のために若手社員が東京や大阪へ出張します。ふだんでも忙しい現場なのに、研修で二日も三日も職場を不在にすると、困るのは現場です。
ですが、そんなときこそトップの信念が必要になります。その会社では、社長が社内報に「教育は日常業務よりも優先する」という方針をハッキリと打ち出したことで、現場からの不平や不満も出なくなりました。
●15年前、絶世の美女だったころの写真を見せるA子。
「うわぁキレイ」「この子、誰?」などと周囲を騒がせつつも、内心では、色気が失せてしまった今の自分に嫌気がさしていたA子。そんな彼女に向かって江角マキコが放ったセリフが冒頭の言葉です。
やがてA子は昔の自分ではなく今の自分で勝負しようと変身していきます。その結果、ついにA子に求婚者が・・、というハッピーエンド。
●ビジネスだってA子と同じです。
「昔の名前で出ています」ではなく、今の我社で勝負しましょう。昔の私ではなく、今日の私で勝負しましょう。社長とか部長、課長といった社内の役職は名誉職ではなく現役職です。現役とは今の自分で勝負できる人のこと。その役職には社内で今もっともふさわしい人が就かねばなりません。
●現役ばかりの集団、それが会社です。
そのためには、本人も会社も力を磨くための費用と時間を確保し、計画的に経験と学習を付与していきましょう。
●何年か前の統計値ですが、日本企業が使う研修費用は、社員一人あたり年間で数千円というデータがありました。
「年間教育費がたったの数千円?」と驚く方も多いと思いますが、この統計数字には、従業員数が何万人もいるような大企業の製造ラインで働く人たちも含まれています。
●したがって、これからドンドン成長しようという中小企業の場合は、もっと多額の教育費用が必要になります。
私が以前に勤務していたスポーツ用品専門の小売店は、経営目標として「株式公開企業目指して急成長する。そのためには、人材の成長スピードがどの同業者よりも高い会社になる」という方針を打ち出しました。
●そのためにもっとも注力したことが社員教育だったのです。その会社では、まず社員一人あたりの年間教育予算を20万円と定めました。その当時、社員数が100人ほどの会社だったので2,000万円の教育費用を予算化しました。
そしてそれを一年かけてきっちりと使い切るための計画作成を行ったのです。
●鍵を握るのは店長クラスの人材を短期間で育成すること。まさしく人材の促成栽培です。同業他社が5~10年かけて店長になれるかどうかというペースの中、その会社では3年で店長になっていきます。そのための知識や技術、あるいは心構えといったものを猛スピードでマスターできる人材にとっては、若くして責任者になれるので大変楽しい職場でした。
●ただ、反動も二つほどありました。ひとつは、日常業務への支障です。研修のために若手社員が東京や大阪へ出張します。ふだんでも忙しい現場なのに、研修で二日も三日も職場を不在にすると、困るのは現場です。
ですが、そんなときこそトップの信念が必要になります。その会社では、社長が社内報に「教育は日常業務よりも優先する」という方針をハッキリと打ち出したことで、現場からの不平や不満も出なくなりました。
ボードメンバープロフィール
武沢 信行氏
1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。
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