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謀反すべし

投稿日時:2010/11/19(金) 14:15rss

●謀反に成功すれば英雄になりますが、失敗すれば英雄になれないし、悪名が歴史に残ることもあります。謀反とはリスキーな行為です。
しかし、ビジネスや人生はもともとリスキーだと考えれば、謀反そのものをイケナイものだと考えるのは保守的過ぎませんか。謀反を起こすことや起こされることを恐れることは禁物です。

●社員からも取引先からも謀反にあうことがあります。子供に謀反されることだってあるでしょう。
社員なんだから社長の言うことを聞くのが当たり前だ、と思っていたら大間違いです。

"社長が社員を採用してやった"というような驕った気持ちがどこかにあると、社員にそれが伝わります。その結果、社員は社長に反旗をひるがえします。

●「社員が会社を選んだのであり、たまたまその会社の社長があなただった」ということだってあります。

社員が黙って去ってくれるだけなら幸せな謀反ですが、声高らかに宣戦布告し攻撃をしかけてくる謀反だってあるのです。

●そもそも、親友や親戚、夫婦、親子ですら謀反がつきもの。表面的にはうまくいっていても、波風をたてたくないから今は我慢しているだけ、という時があるものです。
いや、まず古い自分に対して自分自身で謀反を起こしましょう。殻をやぶるのです。

●昔、こんな若者がいました。

彼は血液型A型の典型的な几帳面タイプ。机の上に置いた腕時計の向きがまっすぐかどうか気になって夜中に目を覚ますような子でした。
親や友だち、学校の先生に対しては、ずっと「良い子」で高校生まで育ちました。中学生までは学級委員を毎年つとめ、成績も学年ベスト10以内が指定席でした。親から見たら自慢の息子だったに違いありません。

●そんな少年がある日、突如、家出しました。ボストンバッグに着替えだけを詰めこんで、衝動的に夜8時に家を飛び出したのです。親が電話中のスキを盗み、弟には「僕は今から家出する」とだけ告げました。理由は詳しく覚えていませんが、親に対する謀反であると同時に「良い子」を演じる自分への謀反でもありました。

●少年はその日を境にして血液がすべて入れ替わったかのように人が変わりました。あれだけ几帳面だったのがウソのようにおおざっぱになり、「良い子」をやめたのです。
親や先生の期待どおりになるのが良いのではなく、自分の考えをもって自分の責任で動き始めました。

その少年が私です。

●親子の関係もその日をさかいに変わりました。

そのあとも、何度か謀反を起こしました。謀反のたびに悟りに近づくように思いますが、あと何回謀反を起こせばよいのか気が遠くなるほどです。

社員にも謀反を起こさせ、大人として対等かつ信頼しあえる関係を作っていきましょう。

ボードメンバープロフィール

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武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

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