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お金より価値あるもの

投稿日時:2011/05/31(火) 09:14rss

●「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」とか、「論語と算盤(そろばん)の両立が大切」などを説いた渋沢栄一翁。
 
氏は、西洋渡来の資本主義に東洋思想の味付けをし、日本独自の資本主義や日本的経営とよばれるものの原型をつくりあげた人です。
 
「経営者は利益を上げなければならない」とする西洋の考え方にプラスして、「経営者は志をもち、道を究める人でなければならない」という考えも付け加えたと言えましょう。
 
●ついこの前まで士農工商の士分にいた渋沢たちが、そこいらの商人と一緒にされてはたまらないという誇りのような気分が混じっていたのかもしれません。
 
それによって日本の経営者は、ビジネスで利益を上げるだけでなく、道を究める人でもあらねばならなくなったわけで、考えようによってはずいぶんハードルがあがってしまいました。しかし、それは実に取り組み甲斐のある挑戦なのです。
 
●「士」の誇りと「商」の才覚の融合こそ日本的経営。
 
・理想とする企業を作ること
・理想とする経営者になること
・理想とする経営環境を作ること
 
その「理想」を明文化する必要が私たちにはあります。当然、その「理想」は借り物ではいけません。自らの言葉で理想を語り、その実現策も語りましょう。
 
それこそが、かねてより申し上げている「経営マニフェスト」というものの本質だと思うのです。


 

ボードメンバープロフィール

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武沢 信行氏

1954年生まれ。愛知県名古屋市在住の経営コンサルタント。中小企業の社長に圧倒的な人気を誇る日刊メールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』発行者(部数27,000)。メルマガ読者の交流会「非凡会」を全国展開するほか、2005年より中国でもメルマガを中国語で配信し、すでに16,000人の読者を集めている。名古屋本社の他、東京虎ノ門、中国上海市にも現地オフィスをもつ。著書に、『当たり前だけどわかっていない経営の教科書』(明日香出版社)などがある。

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